未来の京都創造研究事業(シンクタンク事業)

事業概要

大学の研究者のクリエイティブでアカデミックな研究成果を京都市の政策や事業に生かすことで、大学研究の知を地域・社会へ還元することを目指しています。計画段階から研究者と京都市の担当部署が協力し合って研究を進めており、この研究成果を広く発信・共有するための成果報告会や、研究者と市民、市職員、学生などとの交流会も開催し、本事業の調査・研究を基盤としたネットワーク形成を目指しています。
当事業は、2015年度で終了しました。

kyoto-city_logo京都市協働事業

研究成果報告書

指定課題(3件)

指定課題1 障がい者雇用を実現する持続可能な「食の経営」についての研究

テーマ 障がい者雇用を実現する持続可能な「食の経営」についての研究
研究代表者 古村 公久(京都産業大学経営学部・准教授)
研究の概要 (研究の目的)
 これまで十分に機能してこなかった「企業による障がい者雇用」について、理論的研究に加え、実践(アクション・リサーチ)によって京都市内において「食の分野」における障がい者雇用を普及させることを目指す。
(研究の内容)
① 先行研究調査と事例研究:食の分野での障がい者雇用に実績のある複数企業や社会福祉協議会まで多様な事例調査を実施
② アクション・リサーチ:「食の経営」で実績のある事業者の支援を得て、障がい者を雇用しながら一般消費者に受け入れられる製品づくりを行うレストランのアクションリサーチをKYOCAで実施
③ ①、②を踏まえて講座を開催し、京都市内の事業者に対して障がい者雇用に関するノウハウ移転を図る。
研究報告 研究成果報告書  

指定課題2 自転車の走行環境整備における知覚心理学の活用についての研究

テーマ 自転車の走行環境整備における知覚心理学の活用についての研究
研究代表者 北岡 明佳(立命館大学文学部・教授)
研究の概要 (研究の目的)
 自転車の車道走行の恐怖感を緩和するとともに、逆走の防止や一時停止の遵守等、交通ルールの遵守により自然な感じで誘導するため、知覚心理学(錯視・だまし絵等)や認知心理学の手法を活用したデザイン開発的研究を行う。
(研究の内容)
① 逆走の防止のため、逆走時には一目で逆走とわかるデザインを開発し、路面あるいは適切な場所に提示
② 一時停止の促進のため、自転車の視点に立ったイメージハンプを開発し、一時停止の直前あるいは適切な場所に設置
③ 車道走行の恐怖感の低減のため、車道の一部が自転車用途となっていることが自動車のドライバーに直ちにわかり、進入を躊躇するようなデザインを開発し設置
研究報告 研究成果報告書  

指定課題3 地域連携活動への参加が学生の意識に与える影響の分析に基づく効果的な大学・地域連携科目及び事業の開発に向けた研究

テーマ 地域連携活動への参加が学生の意識に与える影響の分析に基づく効果的な大学・地域連携科目及び事業の開発に向けた研究
研究代表者 桜井 政成(立命館大学政策科学部・教授)
研究の概要 (研究の目的)
 ①学まちコラボ事業、②京都世界遺産PBL科目、③各大学での地域連携型教育プログラム、④国内外の他都市での事例を、学生側・地域側の双方において詳細に分析し、学生の学び、地域への影響が、ともにより良いものとなるための方策を明らかにする。
(研究の内容)
① 学まちコラボ事業の成果分析
② 京都世界遺産PBL科目の分析:学生へのアンケートによる事前・事後の意識調査
③ 各大学における地域連携型教育プログラムの分析:実践したことによる学生の学びと地域への影響の要因分析
④ 他都市事例の分析
研究報告 研究成果報告書  

自由課題(2件)

自由課題1

テーマ 京町家における居住文化に対応した断熱改修手法に関する研究
研究代表者 土井 脩史(京都大学大学院工学研究科建築学専攻・研究員)
研究の概要 (研究の目的)
 京町家の居住文化を継承しつつ省エネルギー性能を改善する断熱改修手法を検討し、その効果と普及に向けた課題を明らかにするとともに、京町家の居住文化に対応した断熱改修の設計指針を提案する。
(研究の内容)
① 断熱改修未実施の京町家を対象とした調査
② 断熱改修を実験的に実施した京町家を対象とした調査
③ ①②の結果を踏まえ、京町家における断熱改修の普及に向けた課題を整理するとともに、居住文化に対応した断熱改修の設計指針を検討する。
研究報告 研究成果報告書  

自由課題2

テーマ 京都市におけるまちの居場所運営の継続要因及び終了要因の抽出
研究代表者 小辻 寿規(京都橘大学現代ビジネス学部・助教)
研究の概要 (研究の目的)
 社会的孤立・孤独死問題の解消策の一つとして、全国的に居場所づくりが盛んになりつつある。京都市の地域特性に即したまちの居場所の継続要因及び終了要因を抽出し、市民による活動の援助及び行政による支援の基準作成に資する。
(研究の内容)
① 3年以上運営継続事例の一部及び終了事例の運営者に対する聞き取り調査
② ①を記録し、そのナラティブ分析
③ 成果報告
研究報告 研究成果報告書  

研究だより

調査・研究の進捗状況等を紹介しています。

研究だより 第1号【詳細はこちらから】
研究だより 第2号【詳細はこちらから】
研究だより 第3号【詳細はこちらから】
研究だより 第4号【詳細はこちらから】

成果報告会・交流会

 2015年度に採択された5件の調査・研究の成果を広く発信し、共有するための成果報告会を開催するとともに、大学や研究室の枠を超えた研究者同士の交流や研究者と市民、学生、行政職員等の交流を図る交流会を以下のとおり開催しました。
 成果報告会では、各研究者から熱意のこもった調査・研究の成果報告がなされました。
 続く交流会では、この事業のこれまで5年間の事業の歩みを振り返り、その後、研究テーマの枠を超えて、研究者、公務員、学生、NPO関係者など、多様な参加者のみなさまがざっくばらんに語り合いました。
 ご参加いただきましたみなさま、ありがとうございました。

10th_seisaku_2014

10th_seisaku_2014

日時
2016年3月22日(火)17:30~21:10
場所
キャンパスプラザ京都
17:30~ 成果報告会 4階第2講義室
20:10~ 交 流 会 4階第4講義室
内容
(1) 成果報告会(参加者数58名)
 今年度採択された調査・研究の調査・研究成果の成果報告
(2)
交流会(参加者数37名)
 当事業のこれまで5年間の歩みの振り返りと、研究テーマの枠を超えた意見交換を行いました。

お問い合わせ先

公益財団法人 大学コンソーシアム京都 調査・広報事業部
TEL:075-708-5803

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