平成30年度 学まちコラボ事業の取組をご紹介します。
魅力ある地域づくりや地域の課題解決に向け、大学・学生が地域と協働で取り組む事業を募集し、優れた取組に対して助成支援を行う“学まちコラボ事業”。今年度の取組をお知らせします。
【活動紹介】龍谷大学 ふかくさ町家シネマ(ふしみ・ふかくさコミュニティアーカイブプロジェクト)
龍谷大学政策学部松浦ゼミによる「ふかくさ町家シネマ」は、地域に眠っている伏見区の昭和期の映像や写真を後世に残すとともに、孤立しがちな独居高齢者に外出の機会を提供するため、主に8ミリフィルムの収集とアーカイブ活動を行っている団体ですが、2019年1月12日(土)に写真を中心にした新しい試みをすると聞き、会場である深草小学校と龍谷大学へ伺いました。
深草小学校では、深草社会福祉協議会主催の地域内の高齢者の交流を目的とした「ふれあいサロン」内で、「ふしみどここれ?」を実施。「伏見と市電」をテーマに昭和の写真と現在の同じ場所での写真をスクリーンに投影し、見比べながら当時の記憶を共有しました。
司会をする学生からの、「当時の運賃はいくら?」「子どものころの遊びは?」といった問いかけに、参加者のみなさんは周りの方々と懐かしそうに話をしながら返事をしていました。
龍谷大学にて開催された「第2回町家シネマ」では、市電が走っていたころの映像を流し、それについて、京都の市電の撮影を続けてこられた福田静二さんから解説がありました。また、当時、市電を利用していた参加者からは「始発の市電の音を時計代わりにしていた」など音の記憶について話された他、自家用車が市民にあまり普及していない頃は、市電は安価で一律運賃で遠くまで乗れる、貴重な市民の足であったそうですが、「廃線前には車の交通量が増えたため、トラックやバスとの接触事故が多かった」など、時代の移り変わりとともに発生してきた問題等についても知ることができました。
今年で丸5年を迎えた団体の活動は、地域の方からも「若い人の顔を見られるのが楽しい」と、温かく迎えられている様子。活動する学生からは、「過去を知る」活動から、今後は地域に住む子どもたちへの「昭和文化の継承」へと発展させたいとの抱負が寄せられました。
【活動紹介】京都精華大学 京北宇津宝さがし会
京都市右京区京北町宇津地域において、地域の宝(自然・人・技術・伝統・歴史など)さがしを通じて,地域の魅力の再発見と活性化を目的に活動する「京北宇津宝さがし会」のメンバーから活動報告が届きましたのでご紹介いたします。
粟生谷児童公園遊具塗り直し 活動報告 報告書はこちら
宇津峡公園 子ども木の教室・写真教室、児童公園遊具塗り直し 活動報告 報告書はこちら
【活動紹介】Halloween in 西院 ランタン作りワークショップ
京都外国語大学の「Halloween in 西院実行委員会」が、10月28日(日)に開催される「Halloween Parade in 西院」の他、児童館ワークショップやランタン作りワークショップを通して地域住民との交流をや子供たちが楽しく安心して過ごせる時間を提供されているということで、ランタン作りワークショップの会場へうかがいました。
イベント開始の13:00になると、会場の京都ファミリー3階「京ファミガーデン」はお子様を中心に多くの参加者でにぎわっていました。好きなカボチャを選んで中をくりぬいて・・・。難しいところは保護者の方や実行委員会の学生が手伝い、個性豊かなランタンが完成。作ったランタンを持ち帰ることができるだけでなく、ろうそくのプレゼントもありました。どのように灯りがともるのか、非常に楽しみです。
ランタン作りに初めて挑戦される方にもわかりやすい説明書や道具が準備されており、困った表情の参加者を見かけるとすぐにお手伝いに入るなど、非常に慣れた様子。実行委員会の学生に話を聞くと、学まちコラボ事業に申請する前から活動をしてきていたとのこと。今では大学の近くで地域の方と出会うと「ハロウィンの子だ」と言ってもらえているそうです。
現在活動をしている学生は3回生が多いため、2回生、1回生への引き継ぎが課題とのこと。西院のハロウィンイベントとして地域の方に定着することを期待しています。また、昨年は台風接近のためパレードが中止になったそうですので、「Halloween Parade in西院」の開催と成功をお祈りしています!
【活動紹介】龍谷大学・東高瀬川の環境保護と地蔵盆プロジェクトチーム
龍谷大学短期大学部のプロジェクトチームによる「伏見深草・東高瀬川の環境保護と地蔵盆プロジェクトチーム」では、地域の伝統行事の次世代への継承と、会場となる東高瀬川の環境改善に繋げるため、地域と協働して、高校生などを巻き込みながら、河川の清掃活動や「地蔵盆プログラム」などの企画・運営を行っています。活動報告が届きましたので、ご紹介します。
◎伝統行事の交流促進が「防災マップづくり」のワークショップへ進展
伝統行事の継続をきっかけに住民の絆が深まった川久保町自治会は、「防災マップ」を作ろうとの機運が高まりました。そこで、10月2日に自治会は龍谷大学の学生と京都工学院高等学校の生徒を交えて、町内のフィールドワークを実施しました。
この日は自治会設置の「消火器」と「消火栓」の箇所を地図上にプロットして、緊急避難時の一時集合場所を再確認しました。自治会から高齢者宅の情報が地図上に提供されています。大学生は社会福祉の知識による支援を、高校生は工学の専門知識から建物や道路事情などハード面からアイデアを出し合って、最初のワークショップは充実した雰囲気で展開していきました。
【活動紹介】カモシネマ実行委員会
8月18日(土)、「カモシネマ14」の鴨川清掃と野外映画上映会へ行ってきました!
京都らしい景観をつくる上で大きな役目を担う鴨川の保全に関心を持った立命館大学の学生が、「カモシネマ実行委員会」を立ち上げたのは16年前のこと。発足以降、14年にわたり、毎年夏に若者に対する美化意識の向上への働きかけの一環として、鴨川の清掃活動、学生が関心を持つ企画、そして日没後の野外映画上映会を開催しています。
「ピカカモ」と名称変更した鴨川河川敷クリーンハイクから「カモシネマ14」はスタート。今年から「かもがわであそぼ」という企画が新たに加わり、水を使ったゲームをしながら、のんびり明るい時間の鴨川を満喫。
日中から日没にかけて変化する鴨川の表情も「カモシネマ」の魅力です。暗闇にぼんやり映し出されるスクリーンは何とも幻想的でした。日が暮れると、続々とレジャーシートを持参したお客様が。
今年の上映作品は「セトウツミ」。「セト」と「ウツミ」、二人の高校生が川のそばで語っている、シンプルな映画です。しかし、その会話の中には高校生ならではの悩みや思い、恋愛の様子などがリアルに描かれています。水が流れるところでは本音が言えるという意味では、鴨川での上映はピッタリですね。心地よい風がふく星空の下、河川敷に座って映画をみる、1年に1回だけの贅沢な時間を過ごすことができました。
「カモシネマ実行委員会」は野外映画上映会の開催だけでなく、協力団体「鴨川を美しくする会」が主催するイベントや清掃活動に参加し、地域住民と交流を深めています。企業との協力関係も確立できてきたとのこと。参加した方が楽しみながら、鴨川の美化・保全意識を高めていけるよう、今後も活動を続けてくださいね!
【活動紹介】京都橘大学現代ビジネス学会まちづくり研究会
8月18日(土)、京都橘大学現代ビジネス学会まちづくり研究会による、「醍醐中山団地活性化プロジェクト」の活動の一環である「清水焼の絵付け体験ワークショップ」を見学してきました!
このプロジェクトは、京都橘大学現代ビジネス学部の有志が集まり、醍醐中山団地の地域交流を促進するため、去年から「醍醐中山団地陶灯路」をメインに、町内連合会をはじめとする地域の方々と様々な活動を行っているものです。
山科地区で実施されている「陶灯路」は10年を超える歴史を持つ取組ですが、陶器に灯された灯りで照らされた街並みは美しく、大変好評を得ています。この「陶灯路」を醍醐中山団地の中でも実施できないか、という発想から、昨年、取組が始まりました。
「清水焼の絵付け体験ワークショップ」は陶器にちなんだ、「陶灯路」のプレ・イベント的な位置づけであり、地域の高齢者や子供たちが楽しそうに、それぞれのデザインを施したアクセサリーを作成しました。ワークショップの後は公園でのシャボン玉遊びや、京都教育大学竹友会の協力により、裏山の竹を切り出して作った本格的な流しそうめんなど、夕方まで様々な企画が催されました。
11月3日には醍醐中山団地での「陶灯路」が予定されています。昨年は悪天候で実施範囲を縮小されたそうですが、今年は天候に恵まれ、企画が成功することをお祈りしています!
【活動紹介】龍谷大学・東高瀬川の環境保護と地蔵盆プロジェクトチーム
伏見区東高瀬川周辺地域で活動を続ける、「龍谷大学・東高瀬川の環境保護と地蔵盆プロジェクトチーム」から活動報告が届きましたのでご紹介いたします。
今年の地蔵盆8月18日(土)に向かって、着々と準備をしています! 報告書はこちら
【活動紹介】京都精華大学 京北宇津宝さがし会
京都市右京区京北町宇津地域において、地域の宝(自然・人・技術・伝統・歴史など)さがしを通じて,地域の魅力の再発見と活性化を目的に活動する「京北宇津宝さがし会」のメンバーから活動報告が届きましたのでご紹介いたします。
けいほく・ミュージックフェスタ 開催報告【9月16日】 報告書はこちら
(報告者:京都精華大学 人文学部 廣瀬和弥さん)
宇津夏祭り納涼の集い 開催報告【8月14日、15日、16日】 報告書はこちら
(報告者:京都精華大学 人文学部 寺田玲さん)
親子にっこり製作所とのコラボイベント「うどんディスコ」開催報告【8月6日】 報告書はこちら
(報告者:京都精華大学 人文学部 兼田凌さん)
第5回子どもフェスタin宇津 活動報告【8月4日、5日】 報告書はこちら
(報告者:京都精華大学 人文学部 徳美咲都さん、山本裕花さん)
【活動紹介】龍谷大学 淀本町商店街ふれあいライブラリープロジェクト
8月5日(日)、龍谷大学「淀本町商店街ふれあいライブラリープロジェクト」の図書館オープニングを見学してきました。
このプロジェクトでは、龍谷大学政策学部井上ゼミの学生が、集客減少により活気がなくなりつつある商店街と希薄化する地域コミュニティの再生を目的として、平成29年度から実地調査を行ってきました。商店街の書店が閉店したこともあってか、淀地域では図書館へのニーズが高いことを知り、商店街の空き店舗で図書館の開設に向けて準備を進めてきました。
地元・大淀中学校のブラスバンド部による演奏で盛大にOPEN。図書館には学生や地域の方から寄付された本が展示されているほか、しおり作りコーナーや、カフェスペースも設置されており、地域の方の交流の場としても活用できそうです。この日は、本を提供された地域の方も立ち寄られ、興味深そうに中をのぞきながら学生と会話をする姿が見られました。
初めての試みのため、学生が最寄りの児童館や小学校へ訪問し、チラシの配布を行うなど、広報活動も試行錯誤しながら行っているそうです。
今後は月1回の図書館の他、商店街の方との共同商品開発やフリーペーパーの発行なども計画されているとのこと。淀地域の魅力が地域内外の方に発信できるよう、一歩ずつ着実に前進されることを期待しています!
【活動紹介】佛教大学 わくわく研究室
8月2日(木)、京都市上京区で活動している「わくわく研究室」による「子ども科学教室」を見学してきました。
「わくわく研究室」は、佛教大学教育学部 平田豊誠准教授のゼミ生により運営されています。月に一度、北野商店街近隣の小学生を対象に理科の実験教室を行うことで、地域の活性化や、子どもたちの学習支援・居場所づくり、世代間交流を目的に活動されています。
今回は、いつもの北野エリアを飛び出して、ゼスト御池の夏休み寺子屋イベントの一環として実施されました。テーマは「ゼストで化石探検 探そうアンモナイト」です。
ゼスト御池の通路に使われている大理石には、1億5千年前のアンモナイトやべレムナイト(烏賊の頭の先の骨状の組織)、その他単細胞生物などの化石が埋まっています。子どもたちは学生の案内を受けながら、夢中になって地面の化石を探索していました。
化石探しの後は、化石レプリカづくりです。好きな化石のプラスティック製の型に樹脂を流し込んでつくります。ゼミ生には教員を目指す学生が多く、教育実習などの経験も積んでいるそうで、巧みに子供たちの興味を引き付けながら指導していました。
その他、京都市内には同じような化石が見られるスポットがいくつもあるそうです(京都駅地下街ポルタ、京都文化博物館、京都中央郵便局、三十三間堂など)。みなさんもお出かけの際には探してみてください。普段、何気なく通り過ぎていた場所も、興味深いものに変わります。子どもたちにも、身近なところから科学への興味を深めてもらえたのではないでしょうか。
「子ども科学教室」は、今後も上京区「仁和会館」にて、毎月実施される予定です。