事業概要
教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組として、大学コンソーシアム京都では設立間もない1995年より加盟大学と共に京都地域におけるFD活動を推進しています。
大学教育パワーアップセミナーは、広く個々の大学教職員の教育(教育支援)活動に役立つテーマを取り扱うワークショップ形式の勉強会として、2014年度に開設しました。
開催概要
(2017年度は大学教育パワーアップセミナーとの合同企画として開催します)
2017年度も2016年度と同様に大学教育パワーアップセミナーとの合同開催となります。
2017年度京都FDer塾×大学教育パワーアップセミナー合同企画
テーマ:「教育の質保証を考える~三つの方針を意識した教育の質的転換・向上に向けて~」
各大学には、“三つの方針”に基づく大学教育の実現による教育の質的転換が求められており、2017年には、“三つの方針”を一貫性・整合性あるものとして策定・公表することが義務化されました。また、第3期認証評価では、内部質保証の確立が重要項目として問われることとなります。
こうした中、各大学は“三つの方針”の見直しと、これを起点としたPDCAサイクルの確立に向けた体制整備・その実質化が急務です。しかし、それには、個々の教職員への理解浸透と現場レベルでの教育の質的転換・質向上に向けた取り組みが必要不可欠です。
基調講演では、なぜ“三つの方針”が質保証の起点として重視されているのか、その背景と趣旨について講演いただき、分科会では、ミドル、ミクロレベルで教育の質保証・向上に取り組んでいる事例紹介、ワークショップを行います。
- 日 程
- 2018年1月20日(土) 13:00~16:45
- 会 場
- キャンパスプラザ京都 5階第1講義室等
- 主 催
- 公益財団法人 大学コンソーシアム京都
- 対 象
- 大学教員、職員、その他大学関係者等
- 参加費
- 加盟校の方:無料
非加盟校の方:¥1,000(当日受付でお支払いください) - 定 員
- 基調講演・・・140名
分科会A・・・100名
分科会B・・・20名
分科会C・・・20名
※お申込は先着順に受付いたします - 内 容
- 案内チラシ【詳しくはこちらから】
基調講演 13:00~14:30 【定員:140名】 |
「高等教育行政の動向と『三つの方針』に基づく大学教育改革」 塚田 淳氏(文部科学省 高等教育局 大学振興課 専門官) |
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≪概要≫ 高大接続改革の状況、将来構想に関する議論の状況等の高等教育行政に関する最新の動向について概要を紹介した上で、「三つの方針」に基づく大学改革の背景、経緯、内容等について説明する。 |
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分科会 14:45~16:45 【定員】 分科会A:100名 分科会B:20名 分科会C:20名 |
分 科 会 A |
事例紹介 |
①山形大学 「山形大学における教育の質保証及び IR機能の強化に向けた取組」 浅野 茂 氏(山形大学 学術研究院 教授 ) ≪概要≫ 日本の大学関係者のInstitutional Research(IR)に対する関心と期待は依然として高い。 特に、学習成果の把握、教育の質保証、教学マネジメントなど、大学教育の改善に向けた取組が学外から強く求められるに連れ、多くの大学でIR の活用が模索されている。本報告では、報告者がこれまで取り組んできた日米両国のIRに関する研究を概観するとともに、現在、実践している3つのポリシーの策定をはじめとする教育の質保証に係る取組やIR強化に向けた実践事例等を紹介する。 |
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②京都橘大学 「教員の問題意識から始める教育開発 ―CAPDサイクルの確立を目指して―」 西野 毅朗氏(京都橘大学 教育開発支援センター/ 現代ビジネス学部経営学科 講師) ≪概要≫ 京都橘大学では、現場の教員の問題意識を起点として教育開発を進めている。PDCAというよりも、むしろCAPDサイクルである。本報告では、現代ビジネス学部経営学科における初年次教育の改善事例、看護学部における実習評価の改善事例、文学部における低学年次教育の改善事例、国際英語学部における入学時教育の改善事例という複数の事例を横断的に扱い、その共通点と相違点を掘り下げて検討し、現実を動かすための教育開発の進め方について考えていく。 |
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分 科 会 B |
ワークショップ | |
「質問する学び場『ハテナソン』の体験ワークショップ」 佐藤 賢一氏(京都産業大学 総合生命科学部 教授/ 特定非営利活動法人ハテナソン共創ラボ 理事長) ≪概要≫ 「越境する学び」を参加者のみなさんと分かち合うことを目的に、アメリカで開発された質問づくりメソッドQFT(Question Formulation Technique)を中核とする質問する学び場「ハテナソン」ワークショップを体験学習いただくこと、そして「ハテナソン」を参加者ご自身で設計・運営するイメージを持ち帰っていただくことをゴールに設定して、企画運営します。くわえて、ハテナソンの大学や高校での授業事例、教育機関の教職員や企業人向けの研修事例、一般市民参加型のワークショップ事例、研究会や学会・フォーラム等での活用事例などを報告・共有します。 |
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分 科 会 C |
ワークショップ | |
「PDCAサイクルのPlanとは何かを体験してみよう! 」 阿部 一晴氏(京都光華女子大学 キャリア形成学部 教授) ≪概要≫ |
実施報告
2018年1月20日(土)に京都FDer塾×大学教育パワーアップセミナー合同企画「教育の質保証を考える~三つの方針を意識した教育の質的転換・向上に向けて~」を実施いたしました。
今回は、三つの方針を起点とした大学教育改革が求められる中、その趣旨と背景についての理解を広め、各大学の教育改革につなげていただくことを目的として、全体テーマを「教育の質保証を考える~三つの方針を意識した教育の質的転換・向上に向けて~」と設定いたしました。
基調講演では、文部科学省高等教育局大学振興課専門官の塚田 淳様より、「高等教育行政の動向と『三つの方針』に基づく大学教育改革」と題して、ご講演いただきました。
三つの方針を起点とした大学教育改革が求められている背景、趣旨を概観いただき、その後、中教審大学分科会将来構想部会の審議経過や高等教育の無償化関連の審議状況など、最新の高等教育行政の動向について説明をいただきました。
後半は3つの分科会を同時進行で行い、分科会Aは2大学により、教育の質保証・向上に向けた事例をご紹介いただきました。まず、山形大学学術研究院 教授の浅野 茂様より、教育の質保証のためのIRの体制整備、また、実際の取り組み状況等についてお話をいただき、続いて、京都橘大学教育開発支援センター 講師の西野 毅朗様より、「CAPDサイクル」の視点からの教育改善の取り組みについてお話をいただきました。
分科会B及びCは大学教育パワーアップセミナーとして実施し、分科会Bでは、京都産業大学総合生命科学部 教授の佐藤 賢一様より、質問する学び場「ハテナソン」の体験ワークショップを、分科会Cでは、京都光華女子大学キャリア形成学部 教授の阿部 一晴様より、PDCAサイクルのPlan策定体験ワークショップを行っていただきました。
終了後の参加者アンケートでは、全体の満足度が約84%と高く、特に、分科会BとCの満足度は回答者全員に「満足」、「やや満足」と回答いただき、非常に有意義なものとなりました。
また、自由記述では、「若い講演者の方々の熱意が感じられて良かった」「テーマである教育の質保証について、行政の動向と先進的な取り組み事例を知れて参考になった」等、多くの好評をいただきました。
お問い合わせ先
公益財団法人 大学コンソーシアム京都 FD事業 担当
TEL 075-353-9163 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
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