加盟大学・短期大学の生涯学習講座の紹介について

大学コンソーシアム京都加盟大学・短期大学において、多くの人々が幅広い分野の知識や教養に気軽に触れられる場として公開講座や講演会が開講されています。是非、ご参加ください。今回は、「立命館大学土曜講座」をご紹介いたします。

立命館土曜講座

立命館土曜講座は、当時の学長であった故末川博名誉総長が、「学問や科学は国民大衆の利益や人権を守るためにあること、学問を通して人間をつくるのが大学であり、大衆とともに歩く、大衆とともに考える、大衆とともに学ぶことが重要」であると提唱し、大学の講義を市民に広く開放し、大学と地域社会との結びつきを強めることを目ざして設けられました。戦後の激動のさなかの1946年3月31日に、末川博教授の「労働組合法について」と題する第1回の講座が開催され以降、半世紀以上続けらてれおり、「開かれたアカデミズム」を実践的に追求しています。
 また、学問の動向や各分野の研究成果の紹介、古典や名著の解説とともに、アクチュアルな時事問題を学問の方法や理論の次元まで掘りさげた解明、また時代を先取りしたテーマ設定をするなど、大学の学問を市民に開放する、という目的にふさわしい多彩な内容を取り上げています。

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英語スキルアップ研修「English Voice Training」を開催しました!


去る7月19日(土)、TLL言語研究所の竹村 和浩氏を講師に迎え、大学教員・職員対象 FD/SD 第1回英語スキルアップセミナー「English Voice Training」を開催し、多くの加盟大学・短期大学から合計60名の方にご参加いただきました。このクラスは昨年度も実施し、大変好評でした。

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セミナーでは、英語の発音や言語としての特性について理解した上でVoice Trainingを行うことが効果的であるとのことから、午前中は、英語と日本語の比較も行いながら、英語の子音と母音の特徴についての説明や、発音方法の違い(英語は息の言語であるのに対し、日本語は声 の言語であること)、アクセントの違い(英語は強弱でアクセントをつけるのに対し、日本語は音の高低でつけること)などについて、映像教材なども交えながら理論レクチャーが行われました。

午後からは、午前の理論講義の内容を踏まえながら実際に発音練習を行いました。発音練習は、発音記号の特徴ごとに体系的に行われ、発音時の口や舌の動きのメカニズムについてホワイトボートを用いた図説が行われるなど、非常に実践的かつ楽しいトレーニングとなりました。

発音練習終了後には、英語でプレゼンテーションを行う上での基本知識やノウハウ、効果的な英語の学習方法等についてレクチャーを行っていただきました。

アンケートでは、「日ごろ分からなかったことが解消できた。」、「英語能力のレベルに関係なく受講できたことが良かった。」、「目に見える実践的な練習が良かった。」等の感想が寄せられました。



グローバル化に対応したSD研修プログラム
第1回「大学教員・職員対象 FD/SD 英語スキルアップ研修」
「English Voice Training」
 [詳しくはこちらから]


公益財団法人 大学コンソーシアム京都 国際連携事業 担当
TEL 075-353-9164 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※営業時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)






2014年度学まちコラボ事業 採択団体決定!

さる6月29日(日)に、学まちコラボ事業「公開プレゼンテーション審査(二次審査)」が実施されました。「学まちコラボ事業」とは、魅力ある地域づくりや地域の課題解決に向けて、大学と地域との連携による取組に支援金を交付する事業です。
当日のプレゼンテーションでは、一次審査を通過した21団体から、学生の視点で計画された事業についての発表が行われました。
審査の結果、16事業(うち1事業は奨励事業)が支援事業として採択され、7月9日(水)京都市役所にて開催された認定式において、門川京都市長から各事業の代表者へ認定証が授与されました。支援事業の認定を受けた各団体の代表者から、事業実施に向けての決意表明があり、今後京都市内各地において、学生団体と地域が「コラボ」した支援事業の展開が期待されます。


<公開プレゼンテーションの様子>

懸命に練り上げた事業計画を発表しました!   和装でのアピールもありました…
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審査委員からの鋭い質問にも答えます!     最後に京都市大学政策担当課長からの講評です!
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<認定式の様子>

門川京都市長から認定証の授与
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緊張感漂う決意表明でした!!
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地域の活性化目指して頑張ります!!
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【支援事業】15事業

事業名【支援金額】団体名
【関連大学名/活動行政区】
事業概要
ふしみ・ふかくさコミュニティアーカイブ
【300,000円】
ふしみ・ふかくさコミュニティアーカイブプロジェクト
【龍谷大学/伏見区】
地域の「記録」や「記憶」を知的財産としてアーカイブしていこうという動きが、全国で活発化してきている。伏見区においてもその機運は高く、とりわけ、「昭和」の町並みや暮らしへの関心が強い。本事業の目的は、学生と地域住民が主体となって、昭和の町並みや暮らしぶりが市井の視点から記録された資料(劣化の進む8ミリフィルム)を、郷土資料として収集・デジタル化・公開するとともに、その活用方法を検討することである。
音もだち大作戦!
~0歳からの音楽ワークショップ~
【109,100円】
京都市立芸大生有志によるニコニコファミリーコンサート実行委員会
京都市立芸術大学/下京区
下京区にあるフレンドリーハウス西八条は0~3歳の児童とその親を対象とした教育施設である。小さな子を持つ親子は様々な理由で社会から孤立してしまう傾向にある。当施設はそういった親子たちが集える空間を作ることで、子育ての負担を緩和させ、より良い子育て環境を整備しようとしている。私たちはそこで親子を対象とした音楽ワークショップを持続的に行い、親たちがくつろぎ繋がり合えるような場を作り出したいと思う。
梅津学区ひとつなぎ大作戦
~住み手と町をつなぎ町と学区をつなぐ
【300,000円】
梅津自治会連合会(担当:梅津まちづくり委員会)+立命館大学乾ゼミ
【立命館大学/右京区】
①新しく地域に引っ越して来られた方や自治会未加入の方にたいして、梅津学区の地域活動の魅力を伝え、地域の窓口を発信する(「(仮)梅津の地域活動歳時記」「(仮)梅津の地域活動・地域組織ナビ」の作成・配布)。
②あわせて、新しい方を対象に町内単位で顔合わせの機会をつくり、地域活動に参加しやすい雰囲気をつくる(「(仮)ようこそ梅津へ・ようこそ○○町へ」)。
③上記活動と呼応して、新住民が参加しやすい、参加したくなるイベントを、より積極的に展開する。
地域の魅力的な生活文化空間発見×
茶の湯のもてなし発信プロジェクト
【300,000円】
花園大学茶道部和敬會 有志
【花園大学/東山区】
①茶道に取組んでいる学生が地域住民と一緒に、地域の中にある歴史や自然と共生している人々の生活文化を発見する。
②発見した場所の魅力を引き立てるような茶の湯を考え、地域のおもてなしの空間として茶席を提供する。
③発見した場所と茶の湯を組み合わせたポスターを作成し、地域の隠れた文化的な空間として、ポスター及びこれをまとめた冊子の形で発信する。
嵐山アートプロジェクト
【300,000円】
京都嵯峨芸術大学芸術学部デザイン学科観光デザイン系
【京都嵯峨芸術大学/右京区】
嵐山の中心である嵐電嵐山駅構内の施設を活用して、芸大ならではのアート作品の展示を行い、駅を美術館にするプロジェクトを展開する。京都・嵐山が伝統と歴史だけではなく、先端の文化芸術を育む地であることを表現する。絵画、版画、彫刻、染色などの一寸やんごとなき学生作品が駅を芸術空間に変革し、将来には駅から地域にアートが広がる契機としたい。
京北宇津ふれあい学びあい
【300,000円】
京都精華大学京北宇津宝さがし会
【京都精華大学/右京区】
本事業の目的は宇津地域の活性化と学生の豊かな学びの育成にある。宇津地域は豊かな自然と歴史に恵まれながら過疎化が進む。1)地域の宝さがし(地域の文化・歴史・ライフスタイルに関するヒアリング調査、北山杉・鮎など地域産業の調査など)、2)地域と学生との交流イベント(子どもフラメンコ教室、唐臼での餅つき、北山杉産業に学ぶ筏づくりなど)を軸に、交流と学びを通じた地域活性化のシナリオを提示する。
都ライト’14
【250,000円】
都ライト実行委員会
同志社大学、京都産業大学、 立命館大学、京都府立大学、 龍谷大学、京都造形芸術大学、 京都外国語大学、関西外国語大学/上京区、伏見区
都ライトは町家の中から格子越しにこぼれる「暮らしの灯り」を、家の中からライトを使って表現した「夜のライトアップイベント」を主とし、会場となるそれぞれの町の特色を活かした併設イベントも行っている。
今年度は町家の魅力をより大勢の方と共有するために、「客層の多様化」「新たな地域での実施」「イベント参加の促進」「イベントの拡充」の4つの指針を掲げ、事業に取り組む。
たがやせ、キャンパス!@深草町家
【200,000円】
特定非営利活動法人 深草・龍谷町家コミュニティ(学生団体京まちや七彩コミュニティ)
【龍谷大学/伏見区】
龍谷大学深草・町家キャンパスは地域コミュニティの一員として地域に参画し、活動を展開する地域連携拠点としての役割を持っている。この町家キャンパスを拠点とし活動する「京まちや七彩コミュニティ」の学生が主体的に地域社会と接点を持ち、コミュニティ農園事業を通して地域交流を促進するものである。
 当事業では、「食・農」を通じた「伏見の魅力の再発見」、「郷土愛の普及」、「伝統的な生活の知恵・営みの継承」をテーマに、学生・地域社会が相互に地域活動・社会教育を通して成長すること、地域に内発的な活力・基盤を創出することを目指す。
京都三条会商店街寺子屋事業
【300,000円】
京都光華女子大学 光華三条ガールズ
【京都光華女子大学/中京区】
京都光華女子大学では、三条会商店街振興組合様と協力し「光華こどもひろば」など地域住民との交流を実施してきた。昨年度、地域住民が集う年間イベントの「七夕夜市」、「屋台村」などに関連するプレイベントを寺子屋事業として実施し、地域コミュニティの活性化を目指した。そして冬には、天井を飾るBIGアートを地域の方と作成し好評を得た。今年度は、その活動の継続・発展を目指す。
嵐山と桂川を“いかだ”でつなぐ
プロジェクト2014
【300,000円】
京都大学環境デザイン学研究室 「嵐山景観きりこみ隊」
【京都大学/右京区、西京区】
幅広い年代の嵐山地域の人々と共に、学びの場を提供することで嵐山の伝統的文化に対する理解を深め、かつて嵐山地域に存在した伝統的営みである、間伐材や薪などの伐り出し、川流しを復元模写し、伐り出した間伐材を様々に利用し、ひいては、嵐山地域の伝統的文化の地域貢献への可能性の模索を通して、「山・川・人のつながり」の回復を目指していく。
地域と大学の共生プロジェクト
【263,000円】
京都経済短期大学・地域と大学の共生プロジェクト
京都経済短期大学/西京区
京都経済短期大学の学生が、地域のNPO(特定非営利活動法人・洛西福祉ネットワーク)と連携し、洛西ニュータウンが抱える諸問題(主として高齢化に伴う問題を中心として)の解決を目指した各種事業に取り組むもの。具体的には独居老人の方々のための「食事会」や、高齢化をテーマとした各種セミナーの実施を学生が中心となって企画・運営するもの。
人をつなげる豊園縁側プロジェクト
【260,180円】
人をつなげる豊園縁側プロジェクト実行委員
【龍谷大学/下京区】
 下京区の豊園学区で世代間交流を目的とした3つの事業に取り組む。1つ目は高齢者から地域の現状・魅力についての聞き取り調査。2つ目は、地域の高齢者や子供たちに参加してもらう写真展。3つ目は、写真展に参加し、地域活性に興味を持つ若い世代を対象に行うワークショップ。
 これらの結果として、この事業では地域内につながりを深めるだけでなく、将来を担う若い世代が運営側として地域活動を行っていくことを目指す。
なんやかんや大原野!
魅力発信事業プロジェクト
【300,000円】
なんやかんや大原野
京都市立芸術大学/西京区
大原野地域の農家有志グループと京都市立芸大が協力し、ひわわり畑をツールとして地域住民にも参加いただき地域活性化に向けた各種取組を実施する。あわせて、情報発信も充実させるとともに、地域ブランドに向けたパッケージデザイン等を検討、制作する。
女子大生の考える鹿肉普及活動
【300,000円】
京✿しかミーツ
【京都光華女子大学/右京区】
右京区京北地域の森林保護と農作物被害の減少を目的として、ライフデザイン学科の学生が集まり鹿肉料理の普及活動を行っている。駆除された鹿をおいしくいただこうという鹿肉料理研究会であるが、鹿肉料理を普及することだけを目的とした会ではなく、鹿をどうして食べなければいけないのかを考えている。環境問題の勉強会や現地視察を重ね、レシピ開発を中心に活動する。
記憶と記録のことおこし
~陶器人形の復活~
【300,000円】
京都造形芸術大学 近代産業遺産アート再生プロジェクト 「まか通Ⅷ」
【京都造形芸術大学/東山区】
陶器が盛んなまち、東山区五条坂近郊。
かつてこの地域で作られていた「陶器人形」を、40年の時を経てこの度復活させる。
地域の方と陶器人形を制作していくワークショップを展開しながら、陶器まつり本番に展示する作品を制作。
陶器まつりをより盛り上げることを意識しながら、住民間の世代を超えたコミュニティーを構築し、8月実施に向けて開始していく。


【奨励事業】※採択審査においては次点となったが,学生と地域の連携深化を期待できる事業とし,その取組を奨励するもの
事業名【支援金額】団体名
【関連大学名/活動行政区】
事業概要
京都銭湯芸術祭
【100,000円】
京都銭湯芸術祭実行委員会
【立命館大学、京都造形芸術大学、同志社大学/北区、上京区】
京都に数多くある銭湯とアーティストの力をつなぎ、銭湯の活性化を目指す京都銭湯芸術祭を開催する。銭湯とアーティスト、芸術祭実行委員会が連携して、各銭湯の特色に沿った作品を作り上げ、これらの作品をきっかけとして入湯者の増加と交流を図る。アーティストが地域の銭湯と密着して作品制作を行うことにより、銭湯の常連客やアートに興味のある人など、色々な目的の違うお客さん同士のコミュニケーションを生み出す。


公益財団法人 大学コンソーシアム京都 学まちコラボ事業 担当
TEL 075-353-9130 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※営業時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)




「海外留学派遣プログラム 開発支援事業」の二次募集を実施します。

海外留学プログラム開発を最大30万円支援!
京都市と大学コンソーシアム京都は、京都市域の活性化に資する海外留学プログラムの開発を支援しています。この度、支援対象プログラムの第2次募集をおこないます。 申込みは、メールへの添付か、郵送又は持参にて募集期間内にご提出ください。
海外留学派遣プログラム 開発支援事業

●募集期間:
2014年6月6日(火)~7月5日(土)必着
※申請書のメール添付での応募が可能です。
※持参での提出は17:00まで受付けます。

●支援内容:
プログラム開発に要する経費(実費相当額)を30万円を上限として支援します。
プログラム実施にかかる経費(引率者、参加者の渡航、滞在費等)に充てることはできません。

開発例:留学プログラムの下準備・計画用の経費とお考えください。
    ・教職員が事前に現地を視察する際の旅費交通費
    ・謝金、消耗品、委託費など本プログラム開発に必要な諸費用 など

●スケジュール:
○書類選考結果通知:  2014年7月下旬
○開発費 決算報告   :  2014年2月28日締切
○プログラム実施報告書(提言レポート):実施後1ヶ月以内(平成28年3月末日締切)

●採択件数:
おおむね3~4件程度


申請用紙など申請書作成にかかる注意事項など各種資料について詳細はこちらから


●事業の趣旨
グローバル化が進行する相互依存社会の中で、国際的な視野を持ち、京都市域の活性化に貢献できる人材の育成および学生の海外留学促進を目的とします。

●実施概要
大学コンソーシアム京都加盟大学・大学院・短期大学が実施する優れた海外留学派遣プログラムに、開発支援金を支給します。

●定義
「プログラム開発」とは加盟校が新たにプログラムを企画または既存のプログラムを改編することを指します。
「プログラム実施」とは加盟校が新たに企画または改編したプログラムに学生を募集し、参加させることを指します。

●支援対象プログラム
次の要件に該当する海外留学派遣プログラム開発を支援します。ただし、政治活動・営利事業等を目的とするものは除きます。

①申請者が実施する海外留学派遣プログラムで、現地での交流等の活動を通して、帰国後に京都市域の活性化に貢献する提言レポート(A4一枚)をプログラム単位で提出できること。

②平成26年度中に開発を終了し、平成27年度中に海外留学派遣を実施できること。

③実施場所は外務省の危険情報により安全と判断でき、渡航先での安全性および危機管理が担保されている海外留学プログラムであること。また渡航中は安全の確保に気を配り、責任を持って行動すること。

④参加者は引率を除き最低3名以上とする。

⑤実施プログラム参加者は引率を含め、全員が同一便で出発、帰国すること。

●申請者条件
申請者は、海外留学派遣プログラム実施主体(センター、機構、学部、研究科、研究室、ゼミ等)のプログラム開発担当教員であること、及びプログラムの開発と実施について責任を持って行える者であること。



〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939キャンパスプラザ京都内

TEL:075-353-9164(国際連携事業担当直通) 
E-mail: kcai-office■consortium.or.jp(■を@に変更してください)

NYTimes紙に大学コンソーシアム京都が取り上げられました!

ニューヨークタイムス紙から京都の留学生政策について京都市長に取材があり、この度大学コンソーシアム京都の単位互換制度について、掲載されましたのでご報告させていただきます。

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ニューヨーク・タイムス オンライン版 2014年6月29日 詳しくはこちらから



(以下、日本語訳)

「京都の多様な魅力によって留学生を誘致」 谷川 幹

 

 マレーシアの首都クアラルンプールで育ったレオニー・リムは日本のポップカルチャーに取りつかれていた。理由は定かでないが,彼女はいつの日からか日本に住んで学びたいと思っていた。

 「7歳のとき,私は父に日本語の辞書を買ってほしいと頼んだ」,「私はアニメや漫画を見ながら,自分で日本語を勉強した」と彼女は言った。

 彼女が大学入学を迎える頃には,彼女は日本の歴史,文化や芸術に関する総合的な関心を身に着けていた。彼女は日本語・日本文化とグローバル文化を専攻するために京都の同志社大学を留学先として選んだ。

 「ここは,日本の文化と歴史の核心に近いと感じられる場所です」と20歳のリムは言う。

 彼女の選択は,近年より多くの海外学生が日本の古くからの首都であり,歴史的な寺社,伝統芸能や伝統工芸,豊かな文化に囲まれた京都での留学を選択している傾向と一致する。

 京都で学ぶ学生の数は,統計をまとめる京都の大学間組織によると,2009年の5157人から,昨年の7017人(※)へと増加している。※数字の根拠を確認中

 京都の数字は,日本全体の留学生数が全体で2010年のピークである141,000人から135,000人に減少している中でも増加している。

 日本学生支援機構によると,留学生のほぼ半数近くを集める東京,大阪,福岡に次ぎ,京都は比較的小さい都市ではあるが,日本全体で4位にランクしている。

 

 京都の魅力は学生の言葉によるとその地理的な面と日本の文化的,歴史的,教育的な面でのユニークな位置づけとの融合である。

 147万人が生活する街でありながら,京都は古い城や御所を抱える観光地であり,最新のマンガ博物館,任天堂や京セラ,オムロンなどの世界レベルのハイテク企業の集積,そして1997年に開催した環境会議で有名である。大学の都市としてはそれほど有名でないが,それでも市内及び周辺に50を超える大学が存在し,京都を50年以上の交流が続く姉妹都市のボストンのように見せている。

 

「東京は住むのにベストな場所であるが,京都は学ぶのにベストな場所である。」とカナダのバンクーバーから来た25歳のフシン・シーは言う。

 日本最大の島である本州の中心の関西に位置し,京都は近隣の大阪と神戸と一緒になって,東京に次ぐ日本第2の経済圏を構成している。しかし東京のように地域が広がっておらず,限られたエリアの中で完結している。

「京都は都市であると同時に村である」ギリシャのテサロニキ大学を卒業し,京都造形芸術大学で映画を学ぶ28歳のエヴドシア・キロポウロウは言う。

「自転車に乗り,20分も走るとどの方向に行っても山にぶつかる」彼女は付け加える。

 同志社で2年目を迎えるアメリカ人のグレース・ヘナハンは同意する。「東京は巨大すぎる。京都はより扱いやすい都市である。騒がしすぎず,都会すぎない。京都中に寺社があることがとても好きであり,一生懸命探す必要がない」

 京都は小さな町の雰囲気を残しながらも,都心には豊かなナイトライフがある。多数のバーやレストランが,小さな路地にひしめきあっている。また,繁華街の祇園地区は,何世紀もお金持ちや有力者のエンターテイメントの場所であり,伝統的なお茶屋と舞妓として知られる芸者で有名である。

 丁寧に編み上げられたコンパクトなまちは,学術的な優位性を持つ。「東京ではあまりにも気が散ってしまう」。芸術家で京都造形大教授のヤノベケンジ氏は言う。「京都では芸術家はより注目されるチャンスがある。東京ではあまりにも多くのギャラリーが注目をひこうとしている。」

 ヤノベ氏の指導を受ける中国からの大学院生のツァン・ハニャンは「京都のこじんまりした規模は,親密な協働関係を築いていくのに役立つ」という。

ヤノベ氏の作品に対して「私は彼の作品にショックを受けた」とし,先生の影響のもとで,彼は作品の中で中国の消費主義・物質主義を批評することを夢見ている。

 京都市長で元京都市教育委員会の長であった門川大作は,より多くの留学生を京都に来てもらうことを強力に推し進めている。

「1000年以上の長きにわたり,我々は文化,芸術,工芸,モノづくり,多様な学問や研究を育て,培ってきた。」「たくさんの人々が世界中からこの歴史的な環境に学びに来ていることは,これによるものである」

 また,そのために,京都市は留学生の健康保険の一部補助や住宅確保を円滑にするための保証人の提供,留学生が学校で自国文化を紹介する機会を提供している。「留学生は異国で孤立感を持っているはずである」と市長はいう。また「我々は2017年に留学生数を10000人に伸ばす」としている。

 彼の一つの大きな目標は,京都をボストンに匹敵させることである。「ボストンは25%が学生という素晴らしい都市である」と彼は言う。京都はその割合は10%であり,ボストンには遠く及ばないが,それでも日本のほかのどの都市よりその割合は高い。

 大学自身も国際的なプレゼンスを高めるために一生懸命努力している。同志社大学山田史郎副学長はすべての学位取得を目指す留学生は何らかの奨学金を受けているという。「これは財政的には負担である。しかし,多様性を増し,他の生徒に刺激を与えるという点では大変大きな意義がある」

 国際的な注意を引く特徴的な取組として,過去に卒業生から5人のノーベル賞受賞者を輩出した京都大学は,日本の大学としては前例のない,次期学長を国際的に探すことを最近発表した。

 門川市長は,教育のハブとしての都市の強みの一つとして,学生に単位互換制度を提供する大学間のコンソーシアムをあげ,「それによって,ある大学で学ぶ一方で,別の大学のユニークなクラスを受講することができるようになる」と言っている。

 ほかの強みとして,伝統的な日本芸術,建築,仏教からマンガやアニメなど,勉強できる範囲が広いことをあげている。

 京都精華大学や京都造形芸術大学では総合的なマンガコースがある一方,佛教大学や龍谷大学では仏教研究の学部がある。

 また花園大学では,禅と日本文化のコースを提供しており,「そこではたくさんの欧米の生徒が学んでいる」と市長は言っている。

以上




第1回「SDワークショップ研修2014」を開催しました!

さる6月21日(土)、京都大学 基礎物理学研究所 事務長 永井あつ子氏を話題提供者にお迎えして第1回「SDワークショップ研修2014」として、「“時間” という財産を考えてみる。~仕事が倖せのひとつであるために~」ワークショップを開催し、様々な大学から合計13名の方にご参加いただきました。

「“時間”という財産を考えてみる。~仕事が倖せのひとつである
●当日スケジュール
・話題提供
・質疑・意見交換
・アイスブレイク(腕相撲大会)
・3グループに分かれてのグループ討議
・参加者による発表

話題提供では、近年の社会情勢の変化に伴う大学への期待が高まりを受けて、年々大学職員の業務量が増加し、職場環境が厳しくなってきている一方、数年後には、高齢化社会のあおりを受け、親の介護によって労働時間を制限される働き盛りの30~40代の職員が増えるとの予測が紹介されました。今後、出産や育児、介護と仕事の両立など、「多様な働き方」の職員が増加する時代を迎えるに当り、それぞれの職員がお互いの状況を理解した上で、限られた労働時間で効率よく業務に携わる環境を構築することや、各自が高いモチベーションを維持し、生産性を上げ、仕事の時間を「倖せ」にすることの重要性についてお話いただいきました。

グループ討議では、話題提供を受け、仕事が倖せな時間となるための条件についてグループごとの意見をまとめました。
そのまとめの中で、参加者自身が「苦痛な時間」を「倖せな時間」に変える方法を捜し、その結果見出した「倖せな仕事の時間」が、自分自身の生活(人生)においてどのような位置にあるかについて考えるという課題が与えられました。「日々の業務のなかで、時間的・精神的余裕がなくなり悪循環に陥っている。」、「効率よく仕事を進めたい。」、「日常をもっと充実させたい。」、といった問題意識を持つ参加者の方々からは、「色々な大学の方と意見交換することができた。」「充実した有益な時間を過ごすことができた。」「今日の話を今後の仕事につなげたい。」等の前向きな感想が寄せられました。



第1回「SDワークショップ研修2014」
「“時間” という財産を考えてみる。~仕事が倖せのひとつであるために~」 [詳しくはこちらから


公益財団法人 大学コンソーシアム京都 SD事業 担当
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下る キャンパスプラザ京都内
TEL:075-353-9163  FAX:075-353-9101

WEBサイトリニューアルについて

公益財団法人 大学コンソーシアム京都は、2014年7月1日(火)よりWEBサイトをリニューアルいたしましたので、お知らせいたします。

今回のリニューアルでは、ご利用者の皆様がより見やすく、より快適にご利用できるWEBサイトを目指し、デザイン・構成とも一新いたしました。

Webサイトのリニューアルにともない、一部のページのURLが変更になりました。
ブラウザの「お気に入り」「ブックマーク」などに登録されている場合は、新しいページのURLへの登録変更をお願いいたします。

今後も、大学コンソーシアム京都では、利用しやすいWEBサイトを目指してまいりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。



 

第19回FDフォーラム報告集の公開について

2013年度に「社会を生き抜く力を育てるために」をテーマに開催いたしました「第19回FDフォーラム」の報告集データをPDFファイルで公開しております。
各シンポジウム、分科会、ポスターセッション毎にPDFファイルを公開しておりますので、各自ダウンロードの上、閲覧してください。
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■1日目/2014年2月22日(土)
開会挨拶                                    詳細はこちらから
シンポジウムⅠ 京都発!地域社会まるごと学習コミュニティ
-共に育ち、共に学び合う社会を創る-
詳細はこちらから
シンポジウムⅡ 未来を切りひらく学生を育てるには 詳細はこちらから

■2日目/2014年2月23日(日)
第1分科会 オープンエデュケーションを活かしたFDと教育改善 詳細はこちらから
第2分科会 学生同士の支えあいを促進し、コミュニティを元気にする学生支援-学生の居場所としてのピア・サポート- 詳細はこちらから
第3分科会 大学教育をめぐる環境変化と教養教育 詳細はこちらから
第4分科会 大学図書館からの学習支援 詳細はこちらから
第5分科会 教育活動に果たす理想的な環境とは-短期大学での取り組み事例を中心に- 詳細はこちらから
第6分科会 大学の授業デザイン・授業改造の新しい形-授業の見学者や協力者と創る- 詳細はこちらから
第7分科会 授業アンケートと教育の個性化 詳細はこちらから
第8分科会 体験型学習の現状と課題 詳細はこちらから
第9分科会 授業のパラダイムシフト 詳細はこちらから
第10分科会 大学におけるライティング指導の諸問題 詳細はこちらから
第11分科会 異文化理解と多文化交流を深める授業の計画と実践 詳細はこちらから
第12分科会 産学協働でグローバル人材を育成するには 詳細はこちらから
第13分科会 発達障害学生の支援-社会と「ツナグ」- 詳細はこちらから
ポスターセッション 社会を生き抜く力を育てるために 詳細はこちらから


公益財団法人 大学コンソーシアム京都 教育開発事業部 FD事業担当

Tel: 075-353-9163  Fax: 075-353-9101

京都の大学「学び」フォーラム2014を開催します!

2014年度も「京都の大学『学び』フォーラム」を開催いたします。京都の大学が一堂に集まり、様々な分野による模擬講義や体験型講座を行います。高校生だけでなく、保護者の方も自由に受講していただけます。ぜひこの機会に大学のキャンパスで、高校とは一味違った大学の授業を体験してみて下さい!

大学についてもっとくわしく知りたい方には、大学別ブースや資料コーナー、そのほかにも大学生によるトーク企画、入試対策講座、保護者対象講座なども用意しております。たくさんの高校生、保護者の方々のご来場をお待ちしております!

京都の大学「学び」フォーラム2014
日時 : 2014年10月26日(日) 9:30~15:40
会場 : 同志社大学 今出川キャンパス 良心館


主催京都高大連携研究協議会
 (京都府教育委員会/京都市教育委員会/京都府私立中学高等学校連合会/京都商工会議所/公益財団法人 大学コンソーシアム京都)

 
   * 開催曜日が例年と異なり、日曜日となります。
   * 例年6月に開催していた滋賀会場は2014年度は開催いたしません。


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