高大連携教育フォーラム

事業概要

高校・大学間の連携・接続教育問題における「国内動向の情報共有と京都における取り組みの情報発信」を目的としてフォーラムを実施しています。

開催概要

第22回高大連携教育フォーラム

 中央教育審議会のいわゆる「高大接続改革」答申から10年を迎える。この間、高校では改訂された学習指導要領に基づく授業が今年度からすべての学年で実施されている。2021年から開始した大学入学共通テストは、2025年からは新課程における「主体的・対話的で深い学び」をとおして身に付けた力を問うとされる。
 他方、コロナ・パンデミックや国際情勢の不安定化、生成AIの登場などにより未来予測がいっそう困難となり、少子化や格差拡大など課題が山積する下で、第4次教育振興基本計画は策定された。同計画は「持続可能な社会の創り手の育成」と「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」をコンセプトとして掲げている。いまここで学ぶことと自己と社会の将来とのつながりを意識しながら、生きる基盤となる資質・能力を身に付け、自分らしい生き方をよりよい社会づくりとともに実現していくという、子ども・若者のキャリア形成・発達が求められている。
 今回のフォーラムでは、探究をとおした「学び」が高等学校から大学、社会へと向かう一人一人のキャリア形成とどのようにつながるのか、加えてこの「学び」の経験の往還を通じたよりよい学校づくり・社会づくりのあり方を探る。高校生・大学生が自らの在り方生き方を考え、興味・関心のあることを見出し探究するなかで、そのキャリア形成・発達の促進、支援等における課題について、高校、大学、社会の当事者がともに考える機会とする。

日程 2024年11月16日(土)(10:30~17:30)
会場 キャンパスプラザ京都
テーマ 高校から大学、そして社会へとつながる「学び」を育てる
~高校生・大学生のキャリア形成・発達の視点から~
定員
(先着順)
第1部 基調講演1、基調講演2、指定討論 230名
第2部 分科会1、2、3 各30名
特別分科会1、2
情報交換会 60名
参加費 第1部
及び
第2部
京都府内の高等学校・大学関係者 1,000円
上記以外の方 2,000円
※「レジュメ・資料集」を含みます。
情報
交換会
キャンパスプラザ京都ホールにて行う情報交換会へご参加の方は右金額を事前にお支払いください。 3,000円
主催 京都高大連携研究協議会(京都府教育委員会/京都市教育委員会/京都府私立中学高等学校連合会/京都商工会議所/公益財団法人 大学コンソーシアム京都)

第22回高大連携教育フォーラムのチラシはこちらからダウンロードできます。

【第1部】10:30~15:00 基調講演1、基調講演2、指定討論

総合司会
山本 以和子 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室員/京都工芸繊維大学 工芸科学部 教授)
開会挨拶
小原 克博 氏(京都高大連携研究協議会 会長/大学コンソーシアム京都 理事長/同志社大学 学長)
趣旨説明
長谷川 豊 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室長/京都府立大学 公共政策学部 准教授)

基調講演1
10:45~11:35
学びにおける”I”の価値
~学校を、もっともっと「自由な場」にするために~

寺田 拓真 氏(広島県総務局付課長/元 文部科学省教育改革推進室専門調査官)
「動機付け」(Motivation)と「転移」(Transfer)。現在、日本の(世界の)初等中等教育(高等教育も?)が直面する最大の課題は、この2つにある。探究及びキャリア教育は、これを解決する「切り札」となり得るのか?
また、昨今は、教育改革施策が、矢継ぎ早に現場に降り注ぐ「教育改革流星群時代」とも言える。トップダウンによる「教育改革」では、学校を真の意味で「改革」することは、どうしてできないのか?以上2点について、考えたい。
11:35~11:45 休憩
基調講演2
11:45~12:35
「探究×キャリア教育」がつなぐ高校・大学の学び

酒井 淳平 氏(立命館宇治中学校・高等学校 教諭)
2022年度から高等学校で実施されている学習指導要領では「探究」が重視され、各校で総合的な探究の時間の取り組みが進んでいる。
一方、高大接続や高校の教育を考える上でキャリア教育が重要なことは言うまでもない。
キャリア教育の視点を持った総合的な探究の時間で生徒の学びがどのように高校と大学でつながるのかを、生徒の学びの姿から考える。同時に高大連携の次のフェーズについても参加者と共に考えたい。
12:35~14:00 昼休憩
14:00~15:00 指定討論・質疑応答

討論者
寺田 拓真 氏(広島県総務局付課長/
             元 文部科学省教育改革推進室専門調査官)
討論者
酒井 淳平 氏(立命館宇治中学校・高等学校 教諭)
コーディネーター
乾  明紀 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室員/
             京都橘大学 経済学部 教授)



【第2部】15:30~17:30 分科会


第1分科会 高校での探究活動を、どのように高校生のキャリア形成・発達につなげるのか
~指導のあり方、校内体制、展望や苦悩の視点から~

報告者
中井 裕彰 氏(京都府立宮津天橋高等学校(宮津学舎) 教諭)
戸田 智和 氏(京都府立洛北高等学校 教諭)
コメンテーター
乾  明紀 氏(京都橘大学 経済学部 教授)
コーディネーター
井上  実 氏(京都府教育委員会 指導部高校教育課 指導主事)
宮津天橋高校では生徒が生まれ育った「地域」に着目し、自己の在り方を見つめる探究活動を行っている。その中で見えてきた生徒のキャリアと「地域」との関わりについて、事例を報告する。洛北高校からは、探究活動がキャリア発達に与える影響について、アンケート結果や卒業生の進路先から考察する。中高一貫サイエンス科の探究活動における成果を普通科に応用するに当たっての展望と課題を報告する。
高大双方が探究活動について、キャリア形成・発達の視点から参加者と一緒に考える。
第2分科会 高大連携によるキャリア教育
-大学、高校双方にとって持続可能で有意義な連携のあり方とは?-

報告者
宮越 敬記 氏(京都市立塔南・開建高等学校 教頭)
東山加奈子 氏(龍谷大学 高大連携推進室 課長)
コーディネーター
上杉 まり 氏(京都市教育委員会 指導部学校指導課 指導主事)
竹田 昌弘 氏(京都市教育委員会 指導部学校指導課 参与)
龍谷大学と開建高校は高大連携に関する協定を結び、龍谷大学による開建高校の生徒に対する探究型プログラムの企画・運営や探究型授業における学習支援等を進めている。それらのとりくみの状況を共有し、大学と高校双方にとって持続可能で有意義な連携のあり方について議論する。
第3分科会 高大における情報教育の課題と挑戦
~受験指導、AI教育の行方~

報告者
高畑 祐輔 氏(東山中学高等学校 教諭)
山田 修司 氏(京都産業大学 理学部 教授)
コーディネーター
長谷川卓也 氏(京都橘高等学校 教諭)
社会の情報化を背景に、情報教育の充実が図られ大学入学共通テストに情報科目が加わった。大学では数理・データサイエンス・AI教育プログラムの充実化が進む。本分科会では、受験指導とキャリア教育の両立をめざす東山高等学校、文系学部も視野に入れた数理・データサイエンス・AI教育を推進する京都産業大学の報告を踏まえ、高大における情報教育の課題と取り組みについて議論を深める。
特別分科会① 大学入試におけるリスクマネジメント
共催:JACUAP大学アドミッション専門職協会

報告者
木村 拓也 氏(九州大学 人間環境学研究院 教育学部門 教授)
コーディネーター
山本以和子 氏(京都工芸繊維大学 工芸科学部 教授)
技術革新や社会変化に伴う教育の方向性や手法が変容している。当然、入試やその周辺業務もそれらに足並みをそろえ、実践と開発を展望した動きに各大学が応じている。新たな入試の堅実な実施や計画を開発するために、複雑、拡大する入試におけるリスクを棚卸し、対応する知識の獲得を目指す。
※本分科会は、大学教職員のみ対象です。
特別分科会② 総合的な探究の時間と教科における探究との往還をどのように取り組めばいいのか

報告者
阪本 和則 氏(京都府立南陽高等学校 教諭)
清永 雄亮 氏(京都府立山城高等学校 教諭)
コーディネーター
滋野 哲秀 氏(日星高等学校 校長/元 龍谷大学文学部 教授)
「総合的な探究の時間」と「教科の授業」は、往還する関係になるのが理想である。総合的な探究の時間には取り組み始めたが、教科は「板書を生徒が写す」「ICTも使用するが教員からの説明が中心」といったスタイルを変えることができているのだろうか。「QFT(質問づくり)」「対話型論証」などの知見を活用した授業に取り組んだ事例報告をもとに「主体的、対話的、協働的で深い学び」を生み出す授業と探究について議論する。

情報交換会


18:00~19:00 本フォーラムの会場となるキャンパスプラザ京都2階ホールで情報交換会を開催いたします。
軽食とお飲み物をご用意しておりますので、是非ともご参加くださいますようお願いいたします。

実施報告

準備中
※2025年3月上旬に予定しています。

お問い合わせ先

京都高大連携研究協議会
(公益財団法人 大学コンソーシアム京都 教育開発事業部 高大連携事業担当)
TEL 075-353-9153 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※窓口受付時間:火~土曜 9:00~17:00(年末年始を除く)

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