事業概要
高校・大学間の連携・接続教育問題における「国内動向の情報共有と京都における取り組みの情報発信」を目的としてフォーラムを実施しています。
開催概要
第15回高大連携教育フォーラム
※一部定員を増員しました
日 程 | 2017年12月9日(土) | ||
会 場 | キャンパスプラザ京都 | ||
テーマ | いま育成すべき力は何かをともに考える―高等学校・大学の役割― | ||
定 員 |
第1部 | 基調講演、事例報告、パネル・フロアディスカッション | 230名(先着順) |
第2部 | 表現技法、数学、英語、理科 | 各30名(先着順) | |
特別分科会①「アドミッション専門人材の育成」 | 50名(先着順) | ||
特別分科会②「高大社連携キャリア教育」 | 60名(先着順) | ||
情報交換会 | 60名(先着順) | ||
参 加 費 |
第1部及び第2部 | 京都府内の高等学校・大学関係者 上記以外の方(京都府内の企業参加者含む) ※「レジュメ・資料集」「報告集」を含みます。 |
1,000円 2,000円 |
情報交換会 | キャンパスプラザ京都ホールにて行う情報交換会へご参加の方は右金額を事前にお支払ください。 | 3,000円 | |
主 催 | 京都高大連携研究協議会(京都府教育委員会/京都市教育委員会/京都府私立中学高等学校連合会/京都商工会議所/公益財団法人 大学コンソーシアム京都) |
第15回高大連携教育フォーラムのチラシはこちらからダウンロードできます。
【第1部】9:30~15:00 基調講演、事例報告、パネル・フロアディスカッション
総合司会
大西 俊弘氏(龍谷大学理工学部准教授/大学コンソーシアム京都高大連携推進室)
開会挨拶
北村 聡氏(京都外大西高等学校長/京都高大連携研究協議会運営委員長)
趣旨説明
荒瀬 克己氏(大谷大学文学部教授/大学コンソーシアム京都高大連携推進室長)
基調講演 9:35~10:35 |
高大接続改革の政策的方向と課題―「学びのリレー」の確立に向けて―
合田 哲雄氏(内閣官房 人生100年時代構想推進室 内閣参事官/ |
K-16教育を通じた“学びのリレー”を確立するための高校教育・大学入試・大学教育の一体的改革が2012年の中教審答申で提唱されて5年。その政策的方向と課題について考えていきたい。 | |
事例報告 10:45~12:30 |
私立大学における要支援学生への学習支援の取り組みと今後の課題 ―アクティブラーナーの醸成― 鮫島 輝美氏(京都光華女子大学健康科学部看護学科講師) |
本学では、多様な学力を有する学生一人一人に適した高品質な学びを提供する必要に迫られ、 2014年度に学習支援に特化した「学習ステーション」を開設した。今回、学習支援教員と専任教員による学習支援の取り組みを紹介し、要支援学生にとっての「居場所づくり」の社会的意味について考える。さらに、この取り組みから、高校から大学へ「アクティブラーナー」を醸成するためにはどうしたらよいのか、について考えたい。 | |
学びと成長を保証する「学ぶ力」―教育課程設計の理論と実践からの捉え直し―
池田 輝政氏(追手門学院大学基盤教育機構長・学長補佐・教授) |
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学校の教育課程は機能しているのか。この問いを「授業の理解度」という社会的な指標から判断してみると、関連の調査では、小中学校と学年が上がるにつれて「授業が理解できない」層が増え、高校では5割を超えてしまう。教育課程が機能していない現実がみえるが、人としての学びと成長を保証するのが教育課程。そこから離れた入試「学力」の育成論議からは脱却すべきである。本報告は、学びと成長を保証する「学ぶ力」を提案する。 | |
12:30~13:30 | 〈休 憩〉 |
パネル・フロアディスカッション 13:30~15:00 |
パネル・フロアディスカッション
パネラー:合田 哲雄氏・鮫島 輝美氏・池田 輝政氏 |
「いま育成すべき力は何か」について、フロアの参加者との意見交換も含めて考えていく。 |
【第2部】15:15~17:15 分科会
第1分科会 【表現技法】 |
主体的に「問い」を見出し深い学びを目指す授業 ―授業者による問いから生徒が見出す問いへ―
報告者 泉 径宏氏(岩手県立山田高等学校教諭) |
報告者はこれまで、授業冒頭にて「開かれた問い」、すなわち誰もが答えることができ、しかも多様な答えを導き出すことができるような問いを出した後、「中心となる問い」を提示し、それをシェアしてきた。 しかし今回、主権者教育を中心に、生徒側からの問いを引き出し、主体的な学びを深める方法を実践しはじめた。 報告者が授業実践の意義と課題を発題し、フロアとの交流を深めたい。 なお、昨年も実施したように、分科会参加者以外に、Zoomを通じたオンライン参加者も議論に加わる予定にしている。 |
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第2分科会 【数学】 |
スムースな高大連携へむけたとりくみを交流する
報告者 山脇 孝之氏(京都学園中学校・高等学校数学科教諭) |
高校から大学の学びにスムースにつないでいくためのとりくみや課題について、率直に情報交換、意見交流したいと思う。 | |
第3分科会 【英語】 |
豊かな表現力と発信力の育成を目指して-パフォーマンス評価を中心にした英語授業-
報告者 鈴木 珠子氏(京都府立西乙訓高等学校教諭) |
本分科会では、豊かな表現力と発信力の育成を目指して、京都府立西乙訓高等学校が取り組んでいるパフォーマンス課題及びルーブリックを軸にしたパフォーマンス評価について報告を行うとともに、現在、英語指導に求められているパフォーマンス課題・パフォーマンス評価について見識を深め、その意義と課題について参加者と交流を深める。 | |
第4分科会 【理科】 |
今一度考える、主体的な学びから生まれる力
報告者 高田 那緒氏(京都市立堀川高等学校教諭) |
新学習指導要領において、「主体的・対話的で深い学び」が求められており、特に「深い学び」をどう実現するかが注目されている。実現の起点となるのは昔から学びのキーワードとして使われている「主体性」である。これからの学びの変革期において、今一度「主体的な学び」からどのような力を導きだせるかを深めるため、堀川高校での実践と京都工芸繊維大学・龍谷大学・京都教育大学での様子の報告を踏まえて議論していきたい。 | |
特別分科会① 【アドミッション専門人材の育成】 |
アドミッション・スペシャリスト能力開発養成講座
報告者 西郡 大氏(佐賀大学アドミッションセンター教授) |
入試改革における入試内容と評価方法の開発に応じて、アドミッションの専門人材の育成と能力開発が高大接続答申をはじめ高大接続システム会議等で求められている。この分科会では、入試・進路担当の大学教職員・高校教職員の方を対象とし、高大接続領域の専門性の高い人材開発のためにアドミッションに関する必須の知識や評価手法について講義をおこなう。 講義1 アドミッション・オフィサー入門 講義2 総合的・多面的評価の理論と実践 ※本分科会は九州大学次世代大学教育開発センターとの共同開催とする。 |
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特別分科会② 【高大社連携キャリア教育】 |
高大社連携の必要性と課題―学生が育つ環境は誰が創るのか―
報告者 田中 誠樹氏(京都府立鳥羽高等学校企画推進部長<SGH担当>) |
「高大接続システム改革」を進めるには、各高等学校・各大学が次代を担う若者に必要な資質・能力を明確に捉え、それを育成するための課題を双方の立場で共有し、改革を積み重ねていくことが重要である。このことは、キャリア教育に関しても同様のことが言える。 そこで、本分科会ではそれぞれのセクターで高大社連携によるキャリア教育に取り組む高校教員・高校生、大学教員・大学生に加え、社会人(経営者)にご登壇頂き、「高大社連携の必要性と課題」について他方面から討議を行う。 |
情報交換会
17:30~18:30 | 本フォーラムの会場となるキャンパスプラザ京都にあるホールにて、情報交換会を開催いたします。軽食とお飲み物をご用意しておりますので、是非ともご参加くださいますようお願いいたします。 |
お申込み
Web申込期間は終了いたしました。
参加ご希望の方は、高大連携教育フォーラム担当(E-MAIL:kodai@consortium.or.jp/TEL:075-353-9153)までご連絡ください。
ステップ1
以下の「お申し込み」ボタンからメールアドレスの登録をしてください。
ステップ2
登録したメールアドレスに送信される「参加申込フォーム」URLにアクセスし、画面の案内に従い入力の上、「申込完了メール」を受信してください。
ステップ3
郵送される払込票兼請求書にて、2017年11月17日(金)までにコンビニエンスストアで参加費をお支払いください。
ステップ4
登録したメールアドレスに送信される「参加証」を受信してください。
ステップ5
フォーラム当日、「参加証」を持参して受付で提示してください。
申込期間:2017年10月6日(金)9:00~11月3日(金)17:00
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※各分科会には定員がございますので、申込み手続き完了後は変更できません。
※開催当日の受付はできません。
実施報告
第15回高大連携教育フォーラム 報告集 【詳しくはこちらから】
今回は、「いま育成すべき力は何かをともに考える~高等学校・大学の役割~」を全体テーマとして開催し、北は北海道から南は沖縄まで210名もの方々に参加いただきました。
基調講演では、内閣官房 人生100年時代構想推進室 内閣参事官・前文部科学省初等中等教育局教育課程課長の合田哲雄様に「高大接続改革の政策的方向と課題―『学びのリレー』の確立に向けて―」と題してご講演いただき、引き続き、事例報告として、京都光華女子大学健康科学部看護学科講師の鮫島輝美様、追手門学院大学基盤教育機構長・学長補佐・教授の池田輝政様にご登壇いただきました。
午後のパネル・フロアディスカッションでは、「いま育成すべき力は何か~高等学校・大学の役割~」を主要論点とし、参加者同士グループになって議論いただきながら、高校・大学双方の考えを交わしながら議論を深めていただきました。
第2部では、表現技法、数学、英語、理科、アドミッションスペシャリストの育成、高大社連携キャリア教育の6つの分科会に分かれ、各テーマ別に情報共有や活発な意見交換が行われました。
終了後のアンケートでは、「何が生徒のためか、今一度考え指導を行っていきたいと思います。」(高校教員)「新しい取り組みに挑戦するのは大変ですが、社会の変化に伴って、自分たちの指導も変えて行くべきだと強く感じました。」(高校教員)「自分の教え方をもう一度精査したい。」(大学教員)など、基調講演や事例報告、そしてパネル・フロアディスカッション、各分科会を通し、様々な気づき、学びを得ていただけた様子でした。
また、今回、教員志望を中心とする9名の学生にボランティアスタッフとして、運営にご協力をいただきました。終了後には、フォーラム全体を通して気づいたこと、また今後に活かしていきたいことについて、レポートにまとめていただきました。その一部をご紹介いたします。
シンポジウムで、講師が、宿題として会場に皆さんに持って帰ってもらいたいと仰っていた「自分の教室、授業は、安心して『わからない』が言える場所・関係になっているだろうか。」ということについて、とても考えさせられました。日本の生徒は、授業中に質問をせず、授業後に、個人的に質問をする傾向にありますが、それは、「的外れな質問をして他の生徒笑われるのではないか」という不安を常に抱えているからではないでしょうか。このような生徒の不安を取り除くためには、積極的に質問しやすい雰囲気を、教員が進んで作り上げなければならず、そのためにも、日頃から生徒との関わりを大切にし、良い関係を築きあげることが重要ではないかと感じました。
今回のフォーラムを通して学んだことは、「子どもの心に火を灯すのは人にしかできない仕事である。」ということです。
講演でのデジタル革命の話に、私は驚きを新たにしました。確かに、現代の凄まじい技術の発展でAIが教師代わりになるというのは可能かもしれません。しかし、教育というのは、ただただ暗記させるということではなく、生徒の心を育て、教師も共に成長していくことだということを改めて学びました。4年次の教育実習では、生徒と過ごす日々の中で、自分が考える教育の在り方を探していきたいと思います。
お問い合わせ先
公益財団法人 大学コンソーシアム京都 高大連携教育フォーラム 担当
TEL 075-353-9153 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※窓口受付時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)