事業概要
高校・大学間の連携・接続教育問題における「国内動向の情報共有と京都における取り組みの情報発信」を目的としてフォーラムを実施しています。
開催概要
第21回高大連携教育フォーラム
新学習指導要領に基づく授業が全ての高等学校で実施、各教科等での探究や「総合的な探究の時間」が展開されている。主体的・対話的で深い学びを実現していく上では探究が欠かせず、問いを見つけることで探究は始まる。高校生そして大学生が良い問いを見つけるにはどうすればよいか。それには、多様で複雑な問題の本質を捉えて課題を設定し、創造的な解決へと導いていけるよう、問いをデザインする力を形成することが求められよう。
高大接続改革にあっては、高等学校教育、大学入学者選抜、大学教育の各段階が一体となって、問いのデザイン力をどのように高めていくのか、その共通理解とつながりが一層重要になっている。近年はこの「良い問いとは何か」や「問いのデザインとは何か」についての出版も相次いでおり、高校・大学はもとより、社会全体の関心事になっているといえよう。
今回のフォーラムでは、「良い問い」を介して、高校から大学への共通基盤を探る。高校生がどのように問いに出会い、探究を深めていくようデザインできるのか、また大学生は形成した問いのデザイン力を大学での学びに活かして、どのように探究から研究へと展開させていくのか、高校と大学の当事者が共に課題を共有し、考える機会とする。
日 程 | 2023年12月2日(土) | ||
会 場 | キャンパスプラザ京都 | ||
テーマ | どうすれば良い問いをデザインできるか -高校の探究と大学の研究の共通点を探る- |
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定員 (先着順) |
第1部 | 基調講演1、基調講演2、フロア参加型鼎談 | 230名 |
第2部 | 第1分科会【探究】 | 各会40名 | |
第2分科会【理科】 | |||
第3分科会【情報】 | |||
特別分科会①【高大接続】 | |||
特別分科会②【大学生と高校生の共創】 | |||
情報交換会 | 60名 | ||
参加費 | 第1部 及び 第2部 |
京都府内の高等学校・大学関係者 | 1,000円 |
上記以外の方 | 2,000円 | ||
※「レジュメ・資料集」「報告集」を含みます。 | 情報 交換会 |
キャンパスプラザ京都ホールにて行う情報交換会へ ご参加の方は右金額を事前にお支払いください。 |
2,000円 |
主 催 | 京都高大連携研究協議会(京都府教育委員会/京都市教育委員会/京都府私立中学高等学校連合会/京都商工会議所/公益財団法人 大学コンソーシアム京都) |
第21回高大連携教育フォーラムのチラシはこちらからダウンロードできます。
【第1部】10:00~15:00 基調講演1、基調講演2、フロア参加型鼎談
総合司会
杉岡 秀紀 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室員/福知山公立大学 地域経営学部 准教授)
開会挨拶
林 信康 氏(京都高大連携研究協議会 運営委員長/京都女子中学校・高等学校 校長)
趣旨説明
長谷川 豊 氏(大学コンソーシアム京都 高大連携推進室長/京都府立大学 公共政策学部 准教授)
基調講演1 10:10~11:00 |
協働する探究と問いのデザイン ~学習指導要領における資質・能力の3つの柱と連携させて~
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本質的な問いと言った場合の「本質」とはなんだろうか。なぜ「本質的な問い」でなければならないのだろうか。「探究学習」「プロジェクト型学習」と問いの関係性はどのようなものだろうか。 問いは教室にいる生徒たちや環境、単元にかけられる時間によって柔軟にデザインされるべきである。知識のどの部分を問うているのか、生徒の資質・能力のどの部分にアクセスしているのかを言語化し、良い問いをたてる方法について考える。 |
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11:00~11:10 | 休憩 | |
基調講演2 11:10~12:00 |
問いづくりの今、そしてこれから 〜問いと問いづくりをめぐる思考と実践の旅〜
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探究学習のキーワードの一つに「問いづくり」がある。そこで、2つの問いを立てた。1つは「問いをどのようにつくるか」、もう1つは「問いづくりの場をどのようにつくるか」である。わたしが7年前に出会った問いづくりメソッドQFT*は、これらの問いについて考え、実践する上で大きな助けになっている。 本講演ではQFTの理念・目的および実施プロセスの説明と体験ワーク、問いづくりやQFTに造詣の深い諸氏から学んだことのご紹介などを通して、問いづくりをめぐる思考と実践の旅のひとときをみなさんと共有したい。 *Question Formulation Technique |
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12:00~13:00 | 昼休憩 | |
13:00~14:40 | フロア参加型鼎談 | |
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【第2部】15:00~17:00 分科会
第1分科会 【探究】 |
高大接続に向けた新しいチーム探究活動は、どのように開発・実践されたのか?
京都府立医科大学 教育センター入試室 特任教授 斉藤 和彦 氏
京都府教育委員会 指導部 高校教育課 指導主事 伊藤 恵哉 氏 京都橘大学 経済学部 教授 乾 明紀 氏 京都府教育委員会 指導部 高校教育課 指導主事 井上 実 氏 |
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様々な探究活動の広がりの中で、京都府教育委員会では、学校の枠を超えてチームで探究活動に取り組む「府立高校共通履修科目(スマートAP)」を開発・実施している。この科目が、どのように高大の連携において開発され、どのように生徒の問いを引き出しながら実践され、どのような効果を得ているのかを、開発・実践に関わった高大双方の教員が紹介する。また、よりよい探究活動のあり方について参加者と一緒に考える。 | ||
第2分科会 【理科】 |
そもそも「良い問い」とは何か ~理科の実践を通して、「良い問い」の指標をつくる~
京都市立堀川高等学校 常勤講師 貴村 仁 氏
京都市教育委員会 指導部学校指導課 指導主事 安川 隆司 氏 |
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生徒の深い学びにつながったと感じるような理科の授業での「問い」を紹介したり、高校生が講師となって中学生が探究活動をおこなう堀川高校の取り組み「探究道場」で設定したテーマを紹介したりする。その上で、参加者自身の考える「良い問い」や授業実践例をグループ間で共有し、我々が感覚として持つ「良い問い」の指標の作成を試みる。 | ||
第3分科会 【情報】 |
情報教育で繋がる・繋げる高等学校と大学 ~理想と現実、期待と不安を越えて~
京都橘高等学校 教諭 長谷川 卓也 氏
京都橘大学 工学部 准教授 片岡 裕介 氏 同志社高等学校 教諭 鈴木 潤 氏 |
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大学入学共通テストの出題科目に「情報Ⅰ」が加わることになった。しかし、それは高等学校と大学における情報教育の接点の一つでしかない。高等学校でのプログラミングやデータ活用を柱とした情報教育、大学での数理・データサイエンス・AIに関する情報教育プログラムはどう繋がるのか、どう繋げればよいのか。高等学校と大学の双方から、情報教育の現場における理想と現実、期待と不安の声を引き出し、議論を深める。 | ||
特別分科会① 【高大接続】 |
高校から大学へ 入学前教育の現状とGP 共催:一般社団法人大学アドミッション専門職協会
長崎大学 教育開発推進機構アドミッションセンター 助教 當山 明華 氏
京都工芸繊維大学 工芸科学部 教授 山本 以和子 氏 |
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大学入試の選考内容の多様化や年内入試の拡大などから、合格者に対する入学前教育が施されている。 入学前教育は,進学先となる大学との接点であり,中等教育から高等教育での学びへの移行に大きく 影響を与える教育機会である。その入学前教育について昨年実施した調査より現状報告を行い、 どのような入学前教育をすれば、高校から大学の学びへ移行して学業達成が可能なのか、求められる 要素について検討する。 | ||
特別分科会② 【大学生と高校生の共創】 |
大学生と高校生の共創がつくり出す物語とは ~高校生と大学生が描く未来~
福知山公立大学 地域経営学部 4回生 上口 貴子 氏
龍谷大学 文学部 4回生 清永 雄亮 氏 京都府立大学 公共政策学部 4回生 宮内 裕大 氏 京都府立城南菱創高等学校 教養科学科長/学科・企画推進部長 澤井 洋一 氏 龍谷大学 里山学研究センター 客員研究員 滋野 哲秀 氏 |
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高校生の実践型探究学習を応援する高校生マイプロジェクトアワード。それは、探究学習・マイプロジェクトを実行した全国の高校生が活動を発表し、参加者との対話を通して自分と向き合う学び合いの場である。マイプロジェクトアワードの事務局を担当する大学生はなぜ、この運営にかかわろうと思ったのか。そしてこのプロジェクトへの高校生の参加支援をする高校教員は何を期待しているのか。それぞれの報告をもとに議論する。 |
情報交換会
17:30~18:30 |
本フォーラムの会場となるキャンパスプラザ京都にあるホールにて、情報交換会を開催いたします。 軽食とお飲み物をご用意しておりますので、是非ともご参加くださいますようお願いいたします。 |
お申込み
ステップ1
申込みボタンからメールアドレスをご登録ください。
ステップ2
登録したメールアドレスに送信される「参加申込みフォーム」URLにアクセスし、画面の案内に従いご入力ください。入力完了後、「申込完了メール」を受信してください。
ステップ3
2023年11月17日(金)までに参加費をお支払いください。
※領収書が必要な場合は、ご入金後に送られてくるメール内のURLより各自でダウンロードしていただきますようお願いいたします。
ステップ4
11月下旬に、登録したメールアドレスに送信される「参加に関するお知らせ」を受信のうえ、当日の参加方法や注意事項をご確認ください。
【注意事項(必ずご確認ください)】
参加費のお支払いについて
参加費支払い期日:2023年11月17日(金)
●支払い方法は、以下の①~③の方法をご選択いただけます。
①クレジットカード決済 ②コンビニ決済 ③口座振込
※①・②は、メールリンク型システム「Paysys」を利用しての決済となります。クレジットカード情報は、公益財団法人大学 コンソーシアム京都では保持いたしません。決済システム運営会社である株式会社メタップスペイメントを通じて、カード会社に送信されます。
※①・②に関するご案内は、ペイシス<info@paysys.jp>のメールアドレスから送信いたします。
※③の口座振込によるお支払いの場合は、振込手数料をご負担いただくことになりますので、あらかじめご了承ください。
●開催中止の場合を除いて、いかなる理由があっても返金には応じられません。予めご了承ください。
●代理参加を除き、申込者以外の参加については、後日、参加費を請求いたします。
請求書について
●請求書が必要な場合は、「申込完了メール」内にあるURLより各自でダウンロードしていただきますようお願いいたします。
●①クレジットカード決済および②コンビニ決済をご選択された場合は、別途、3日以内(日曜日・月曜日を除く)に、支払い方法に関するご案内を、ペイシス<info@paysys.jp>からメールにてお送りいたします。
お申込みについて(先着順)
お申込期間:2023年10月11日(水)10:00~11月10日(金)17:00
●事前申込制とします。当日の参加受付は行っておりませんので、あらかじめご了承ください。
●開催当日の参加分科会の変更はできませんので、ご注意ください。
●申込完了後、「申込受付完了メール」をお送りいたします。「申込受付完了メール」が届かない場合は、ご面倒ですが、下記までお問い合わせください。
●迷惑フォルダーに振り分けられている場合もございます。ご注意ください。
申込期間延長
2023年11月13日(月)~11月22日(水)17:00
※お支払い方法につきましては、銀行振込のみとなります。
※お使いのブラウザのcookieを「有効」に設定していない場合、お申し込みできない場合があります。
実施報告
▶ 第21回高大連携教育フォーラム 報告集【詳しくはこちらから】
今年度は、「良い問いをデザインするには―高校の探究と大学の研究の共通点を探る―」を全体テーマに開催しました。新型コロナウイルス感染症が5類感染症となり、4年ぶりに対面のみの開催となりましたが、全国から会場132名の方々に参加いただきました。
第1部の基調講演では、一般社団法人こたえのない学校 代表理事の藤原 さと氏に「協働する探究と問いのデザイン~学習指導要領における資質・能力の3つの柱と連携させて~」、京都産業大学生命科学部 教授/NPO法人 ハテナソン共創ラボ 代表理事/株式会社 Hack Camp 共創エヴァンジェリストの佐藤 賢一先生に「問いづくりの今、そしてこれから~問いと問いづくりをめぐる思考と実践の旅~」というテーマでそれぞれご講演いただきました。
フロア参加型鼎談では、京都大学 総合博物館 准教授の塩瀬 隆之先生にファシリテーターとしてご登壇いただき、基調講演を受けてフロアからの質問を集約しつつ、「問い」についての議論を深めていただきました。
第2部の分科会では、特別分科会①「高大接続」、特別分科会②「大学生と高校生の共創」を含む全体テーマを意識し設定された5つの分科会に分かれ、テーマ別に取組事例等の共有や報告がなされ、活発な意見交換が行われました。
お問い合わせ先
京都高大連携研究協議会
(公益財団法人 大学コンソーシアム京都 教育開発事業部 高大連携事業担当)
TEL 075-353-9153 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※窓口受付時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)