事業概要
高等教育機関における教育研究の高度化・複雑化に伴い、2017年からSDが義務化され、教員・職員がより一層の資質向上を図り、教職協働を推進することが望まれます。
また、高等教育機関を取り巻く環境の変化は激しく、大学職員に対しては、広い知見と高度な専門性の獲得がより一層強く求められています。
SD共同研修プログラムは、職員の能力向上や大学業務の効率化・高度化を目的に、スケールメリットを活かした各加盟大学等の経費削減を目指した事業です。
大学を越えた情報交換やネットワークづくりの機会としてもご活用ください。
開催概要
プログラム | 開催日時 | 定員 |
知るほどなっとくビジネスマナー | 3月23日(木) 3月24日(金) 5月12日(金) 13:00~17:00 |
各20名 |
大学職員のための高等教育情勢(基礎) | 6月14日(水) 13:00~16:00 |
20名 |
これからの大学職員“URA”(基礎) | 7月12日(水) 13:00~16:00 |
20名 |
データやグラフの読み方・使い方 | 8月9日(水) 13:00~16:00 |
20名 |
課題進捗のためのプロジェクト・ファシリテーション | 9月20日(水) 13:00~17:00 |
20名 |
安心できるチーム作り―メンタルヘルス・ラインケア研修 | 11月24日(金) 13:00~16:00 |
20名 |
大学職員のキャリア―大学院進学とその後 | 12月6日(水) 13:00~16:00 |
40名 |
■知るほどなっとくビジネスマナー
1.研修概要
- 大学職員としての必要な知識やビジネスマナー、仕事の進め方の基本を学び、職務・職場への適応力を身につけます。
- マナーとは仕事を進めるための「重大な技法」であることへの理解から始まります。マナーを、仕事を円滑に進めるための技法と捉えれば、相手にどう映るかを考えなくてはなりません。身だしなみやあいさつをはじめ、お客さまの迎え方、電話のかけ方、敬語の使い方等々の各種マナーの「型」もきっちり身につけていきます。
- 若手職員の配属先で起きる問題は、話すことに関わるものがほとんどです。
たとえば、報告がない、敬語が使えない、電話に出ない、ネガティブ発言をするなど。
つまり、新人や若手教育で重要な、“社会人としての話し方”へのアプローチをお伝えします。
2.研修運営のポイント
- 講義(知識注入)~演習(実践)の流れを項目ごとに設けることで、「インプット ⇒ アウトプットによる実践力の強化」を実現します。また、理解していることが必ずしも実践できるものではない、という理解にもつなげます。
- 講義、演習、講師コメントを要所に取り入れ、受講者の集中力や受講意欲を継続させます。
- 日 時
- 2023年5月12日(金)13:00~17:00
- 会 場
- キャンパスプラザ京都
- 対象の目安
-
若 手
(在職5年まで)中 堅
(在職10年まで)熟 達
(勤続10年目以降
および管理職)○ ※ 新規採用職員(専任・嘱託・契約・臨時職員)から、対象以外の方もご参加いただけます。
- 定 員
- 20名
- 参加費
- 大学コンソーシアム京都加盟校:4,000円 左記以外の方:10,000円
※ 請求書をお送りいたします。指定の口座にお振込みください。
振込期限:2023年5月8日(月)まで - 研修概要
- 知るほどなっとくビジネスマナー 研修概要【詳細はこちらから】
- 講 師
- 株式会社 話し方教育センター
藤原 真理弥 氏 - 日 時
- 2023年6月14日(水)13:00~16:00
- 会 場
- キャンパスプラザ京都
- 対象の目安
-
若 手
(在職5年まで)中 堅
(在職10年まで)熟 達
(勤続10年目以降
および管理職)○ ○ ○ - 定 員
- 20名
- 参加費
- 大学コンソーシアム京都加盟校:1,000円 左記以外の方:4,000円
※ 請求書をお送りいたします。指定の口座にお振込みください。
振込期限:2023年6月12日(月) - 研修概要
- 大学職員のための高等教育情勢(基礎) 研修概要【詳細はこちらから】
- 講 師
- 岡田 雄介 氏
龍谷大学 入試部・高大連携推進室 事務部長 - 日 時
- 2023年7月12日(水)13:00~16:00
- 会 場
- キャンパスプラザ京都
- 対象の目安
-
若 手
(在職5年まで)中 堅
(在職10年まで)熟 達
(勤続10年目以降
および管理職)○ ○ ○ - 定 員
- 20名
- 参加費
- 大学コンソーシアム京都加盟校:1,000円 左以外の方:4,000円
※ 請求書をお送りいたします。指定の口座にお振込みください。
振込期限:2023年7月10日(月) - 研修概要
- これからの大学職員“URA”(基礎) 研修概要【詳細はこちらから】
- 講 師
- 天野 絵里子 氏
京都大学学術研究展開センター(KURA)
リサーチ・アドミニストレーター(URA) - 情報を受け取る立場から、データやグラフを読み解く知識やスキルを身につける。
- 情報を活用する立場から、得られたデータの特徴を、適切かつ効果的に提供する(伝える・説明する)知識やスキルを身につける。
- データを活用した業務を行うために必要な準備作業(データ収集、前処理、蓄積・保有等)の流れやポイントを理解する。
- 日 時
- 2023年8月9日(水)13:00~16:00
- 会 場
- キャンパスプラザ京都
- 対象者
- 数字やデータに苦手意識のある方、データの取り扱いに慣れていない方を対象としています。
- 対象の目安
-
若 手
(在職5年まで)中 堅
(在職10年まで)熟 達
(勤続10年目以降
および管理職)○ ※ 対象以外の方もご参加いただけます。
- 定 員
- 20名
- 参加費
- 大学コンソーシアム京都加盟校:1,000円 左記以外の方:4,000円
※ 請求書をお送りいたします。指定の口座にお振込みください。
振込期限:2023年8月7日(月) - 研修概要
- データやグラフの読み方・使い方 研修概要【詳細はこちらから】
- 講 師
- 山本 幸一 氏
明治大学 研究推進部 研究知財事務室 - 日 時
- 2023年9月20日(水)13:00~17:00
- 会 場
- キャンパスプラザ京都
- 対象の目安
-
若 手
(在職5年まで)中 堅
(在職10年まで)熟 達
(勤続10年目以降
および管理職)○ ○ ※ 対象以外の方もご参加いただけます。
- 定 員
- 20名
- 参加費
- 大学コンソーシアム京都加盟校:1,000円 左記以外の方:4,000円
※ 請求書をお送りいたします。指定の口座にお振込みください。
振込期限:2023年9月15日(金) - 研修概要
- 課題進捗のためのプロジェクト・ファシリテーション 研修概要【詳細はこちらから】
- 講 師
- 中西 勝彦 氏
京都文教大学 総合社会学部 助教 - 日 時
- 2023年11月24日(金)13:00~16:00
- 会 場
- キャンパスプラザ京都
- 対象の目安
-
若 手
(在職5年まで)中 堅
(在職10年まで)熟 達
(勤続10年目以降
および管理職)○ ※ 対象以外の方もご参加いただけます。
- 定 員
- 20名
- 参加費
- 大学コンソーシアム京都加盟校:4,000円 左記以外の方:10,000円
※ 請求書をお送りいたします。指定の口座にお振込みください。
振込期限:2023年11月20日(月) - 研修概要
- 安心できるチーム作り-メンタルヘルス・ラインケア研修 研修概要【詳細はこちらから】
- 講 師
- 株式会社ビジネスプラスサポート
人財育成プロデューサー
山田 容子 氏 - 日 時
- 2023年12月6日(水)13:00~16:00
- 会 場
- オンライン(Zoom)
- 対象の目安
-
若 手
(在職5年まで)中 堅
(在職10年まで)熟 達
(勤続10年目以降
および管理職)○ ○ ○ - 定 員
- 40名
- 参加費
- 大学コンソーシアム京都加盟校:1,000円 左記以外の方:4,000円
※ 請求書をお送りいたします。指定の口座にお振込みください。
振込期限:2023年12月4日(月) - 研修概要
- 大学職員のキャリア―大学院進学とその後 研修概要【詳細はこちらから】
- 講 師
-
岡田 雄介 氏(龍谷大学入試部・高大連携推進室 事務部長、桜美林大学大学院・修士)
谷口 優美 氏(立命館大学人事部人事課 課長補佐、同志社大学大学院・修士課程在学中)
松田 優一 氏(関西大学管財局管財グループ 主任、桜美林大学大学院・修士、関西大学大学院・博士)
白藤 康成 氏(京都産業大学 学長室IR推進室、同志社大学大学院・修士)
村山 孝道 氏(京都文教中学高等学校 事務長、同志社大学大学院修士・博士) ※コーディネーター
■大学職員のための高等教育情勢(基礎)
高等教育をめぐる情勢は今、混沌としたものがあります。国の予測を上回る「少子化の進行」に加えて、DXやAIといったICT環境の進化、グローバル化の進展、学習指導要領の改訂など、直接的に大学に関係する要素だけでも数多くの変化が生じています。さらに想定外の事態として、パンデミック(コロナ禍)の発生、気候変動の深刻化、ロシアによるウクライナ侵攻とエネルギー問題の発生、為替相場の変動リスクや、それらに伴う資材・飼料・食材費の高騰など、日常生活から経済活動に及ぶ次元にまで、現代社会は多様な問題に直面するようになり、その影響が高等教育にも及んでいます。
こうした状況にあって、これから先の未来を予測することはいっそう困難となり、また、大学に求められる社会的使命や役割も多様化するようになりました。
その一方で、文教政策は今、大学のあり方そのものを問うような動きを見せています。令和5年4月からの大学設置基準改正は、従来にはない広範なものとなり、各大学はその対応に追われることとなりましたが、議論が続く学校法人ガバナンス改革の結論次第では、私立大学はより大きな組織的変化を図ることが求められます。
今、高等教育をめぐる情勢に何が起きているのか?どうしてそうなったのか?過去はどうであったのか?こうしたことを正しく理解することで、未来が見えてくる、あるいはヒントを見出すことができるのではないでしょうか?
本講義では、こうした高等教育をめぐる情勢や文教政策の変化を読み解き、明日を見通し未来を創造していく場にしたいと考えています。本講義を受講いただいた皆さまが、所属大学に戻られた後に、大学改革の担い手としてご活躍いただく、その一助となれば幸いです。
■これからの大学職員“URA”(基礎)
近年、「第三の職種」であるURA(University Research Administrator)と呼ばれる研究支援を専門とする職員が大学などの研究機関に置かれるようになってきています。文部科学省の統計によれば、URAを置く研究機関は約200機関、そして人数は1,600名を超えるほどとなりました。本研修では、研究機関、特に大学においてURAという専門職が必要とされるようになった背景や、URAが実際にはどのような業務を行なっているのか、どのような役割を果たしているのかについて、京都大学学術研究展開センター(KURA)の事例をもとに紹介します。大学における研究推進、研究支援で課題を抱えている人、あるいはこれからURAと協働したいと思っている事務職員、これからURAになりたいと思っている方の受講をおすすめします。
■データやグラフの読み方・使い方
大学におけるDX(Digital Transformation)は、業務プロセスの改善に加えて、学習成果の可視化や研究力指標の活用等、データ活用を前提とした教育・研究のマネジメント改革へ拡張しています。一方で、数字の取り扱いが苦手、あるいはデータをどのように活用したらよいのか分からない、という方も多いようです。
この研修では、数字やデータに苦手意識のある方や、データの取り扱いに慣れていない方を対象に、日々の業務のなかで登場するデータやグラフを読み解いたり、また自ら表やグラフを活用した資料を作成したりするために役立つ必要最低限の知識を、データ分析や統計学のエッセンスに触れながら理解することを目標とします。
研修の進め方は、入試や教務、研究支援など大学固有のデータ活用の場面を事例とした講義と、架空のデータやグラフを用いたミニワークを中心に進めます。パソコンを利用した実技演習はありませんが、講師によるデモンストレーションは行います。データ活用のヒントを1つでも多く持ち帰っていただき、ご所属の大学にて役立ててください。
<到達目標>
■課題進捗のためのプロジェクト・ファシリテーション
この研修は、様々な形態のプロジェクトを進めていくにあたってのチーム管理、プロセス管理、メンバー支援、合意形成や意思決定等に関する基礎的なファシリテーションの手法を習得することを目的とします。大学職員の業務においても、日常業務に加え、中長期的な目標を見据えたプロジェクト形式の業務の頻度が増加しています。プロジェクトの進捗にファシリテーションの手法と考え方を取り入れることで、メンバーの相互作用を促し、協働の場を活性化することにつながります。参加者それぞれの現場で活かすことができるファシリテーションについて、グループワークを通じて学びましょう。
■安心できるチーム作り-メンタルヘルス・ラインケア研修
メンタルヘルス・ラインケアとは、管理職が部下のメンタルヘルス不調にいち早く気が付き、相談対応、職場改善、医療への橋渡しなど適切なサポートをするケアのことです。ラインケアが機能しているか否かにより、職場の雰囲気やメンタルヘルス不調者の数、求職者数などに大きな違いが出るといわれています。
当研修では、メンタルヘルス不調のサインを理解し、早い発見につなげるとともに、
相談対応の流れ、さらには休職から復職の際の注意点など、ラインとして知っておくべき知識と心構えを広く網羅しています。
同時に、組織開発の視点から、メンタルヘルス不調者を出さないためのヒントをお伝えし、健康職場を目指します。
■大学職員のキャリア―大学院進学とその後
本研修に興味を持たれた方は、少なくとも大学院進学について一度は考えたことがある方だと思います。大学職員にとって「最もコストが高い」と言われることがある大学院での学び。コストとは、金銭もさることながら、そこに費やす時間や労力を含みます。それほどのコストを費やす必要がある大学院での学びは、私達大学職員にとっていったい「何が」、「どれほど」有益なのでしょうか。世に数多あるスキルアップ研修と何が同じで何が異なるのでしょうか。本研修では、4人の話題提供者から、それぞれの進学動機、学んだ大学院の紹介、研究したテーマ、入学して初めてわかった気づき、大学院での学習と仕事と生活とのバランスにおいてうまくいったことや、逆にうまくいかなかったことなどをお話いただきます。社会人大学院生のリアルな「オモテウラ話」を聞く中で、最終的には参加者が大学院進学を自分ごととしてうけとめ、できれば進学に向けたモチベーションを高めていただくことを期待します。
実施報告
全体の参加者数は、183名であった。定員充足率は、91.5%(定員200名に対して参加者数183名)であり、昨年度の75.7%(定員235名に対して参加者数178名)を上回る結果となった。年次計画の目標としていた「定員充足率90%以上」も達成することができた。
一方、個別のプログラムでは、「知るほどなっとくビジネスマナー」を除く研修に限定すると、定員充足率は105%(定員140名に対して参加者数147名)であり、昨年度に引き続き、大学職員に求められる基礎知識習得にかかる研修は、定員を超える申込があった。定員充足率を向上するには、よりニーズの高いテーマ設定が必要であると考えられる。
また、「大学職員のキャリア―大学院進学とその後」以外の研修については対面開催としたが、加盟校や近畿圏内の大学だけにとどまらず、遠くは北海道からの参加もみられた。ワークやグループディスカッションを通じて参加者同士の積極的な意見交換がなされたことで、より研修効果が高まった要因と考えられる。
今後も引き続き、SD共同研修プログラムを企画するSD研修委員会において、アンケート結果などを参考にし、大学を取り巻く環境の変化に応じた研修内容や講師の招聘を検討することとしたい。
プログラム | 定員数 | 参加者数 |
---|---|---|
知るほどなっとくビジネスマナー | 60名 | 36名 |
大学職員のための高等教育情勢(基礎) | 20名 | 25名 |
これからの大学職員“URA”(基礎) | 20名 | 24名 |
データやグラフの読み方・使い方 | 20名 | 23名 |
課題進捗のためのプロジェクト・ファシリテーション | 20名 | 21名 |
安心できるチーム作り-メンタルヘルス・ラインケア研修 | 20名 | 20名 |
大学職員のキャリア―大学院進学とその後 | 40名 | 34名 |
お問い合わせ先
公益財団法人 大学コンソーシアム京都 SD事業 担当
TEL 075-353-9163 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
※営業時間:火~土曜9:00~17:00(年末年始を除く)