開催概要
ワークショップとは「工房」のこと。「同業他社の仲間(他大学職員)」とワイワイガヤガヤと議論する中で、レクチャーでは得られない新たな発見、深い気づき、さらには、人的交流ネットワークまでもが生まれます!身軽な服装、気軽な心でお越しください!
SDワークショップ2012
- 会 場
- キャンパスプラザ京都
- 主 催
- 公益財団法人 大学コンソーシアム京都
- 参加費用
- 大学コンソーシアム京都加盟大学:1,000円(1回あたり)
非加盟大学:2,000円(資料代、軽食飲物代として企画当日に申し受けます。)
高等教育政策の読み方~「大学改革実行プラン」のめざす方向と各大学の対応~
2012年6月に発表された「大学改革実行プラン」は、大学改革タスクフォースとして文部科学省で検討された実効性の高い計画であり、具体的な政策として早いテンポで実施に移されることが予定されています。このワークショップでは、同プランの背景と内容を理解し、参加者が、自らの大学の改革の方向性と重ね合わせ、プランの提示する方向を活用することについて考える機会を作っていきます。
- 日 時
- 2012年11月17日(土)13:00 ~17:00
- 話題提供
- 白井 俊 氏(文部科学省 高等教育局 大学振興課課長補佐)
教学マネジメント~学修時間の確保への方策~
2012年8月の中教審答申「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて」では、始点として学修時間の増加・確保による主体的な学びの確立を提起しています。一方で、学修時間を確保するためには教育課程、教育システム、学年暦など検討すべき多様な課題が存在します。これらの課題・事例の共有を通じて、自大学の教育の質向上を進めるための課題を考える機会を作っていきます。
- 日 時
- 2012年12月1日(土)13:00 ~17:00
- 話題提供
- 石坂 和幸 氏(立命館大学 教学部次長)
学生支援~学生の多様なニーズを踏まえた学生支援のために~
近年は多くの大学、短期大学に学生相談室やサポートセンターが設置され、様々なニーズのある学生への対応・支援が取り組まれ始めており、私たち学生と対応する職員は学生のニーズや問題を理解し、適切な対応・支援をすることが求められています。本ワークショップでは、学生の理解とあわせて、各大学における課題と事例を共有することを通じて、今日求められる学生支援のあり方を考える機会にしたいと思います。
- 日 時
- 2012年12月15日(土)13:00 ~17:00
- 話題提供
- 梅本 直 氏(京都外国語大学・京都外国語短期大学 学生相談室 専任カウンセラー・インテーカー)
職場活性化~理念が共有され働き甲斐のある職場環境づくりにむけて~
大学が職員を通じて社会やステークホルダーに価値を提供(または社会に貢献)していくためには、個々の職員が、理念・ビジョンを共有し、日々目標をもってイキイキと職業生活を送ることができる職場風土を醸成することが大切です。このワークショップでは、理念・ビジョンや職業観の共有、イキイキした職場風土を醸成する場の創出、適切なコミュニケーションの方法など活力ある職場環境を形成するために、自大学で具体化できる取り組みを考えていきます。
- 日 時
- 2012年12月22日(土)13:00 ~17:00
- 話題提供
- 安田 弘 氏(関西生産性本部 経営革新部長・経営コンサルタント)
実施報告
高等教育政策の読み方~「大学改革実行プラン」のめざす方向と各大学の対応~
ワークショップでは、さる2012年6月に文部科学省から発表された「大学改革実行プラン」の概要と策定の背景について、白井氏から話題提供を受けたのち、①我が国の大学の置かれた状況を国内外の諸視点からみてどう考えるか、②大学のガバナンスに対する大学外からの批判をどう見るか、③COCの政策的背景を考える、などのテーマについて、新聞報道・中央教育審議会資料・教育再生会議資料・国家戦略会議資料・経済同友会提言などの様々な素材を活用して、グループディスカッションで深めていきました。
参加者からは、「高等教育政策にかかわって様々な視点からの話題提供があり、大変参考になった」「日常業務を離れて大学教育のあり方を見直す良い機会になった」「他大学の方との意見交換し、とても参考になった」などの意見が寄せられました。
教学マネジメント~学修時間の確保への方策~
冒頭、話題提供者 立命館大学教学部次長 石坂和幸氏より、さる2012年8月に発表された中央教育審議会答申「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて」で強調されている「質を伴った学修時間の確保」に関わって、その背景にある社会情勢や学生実態の変容についての解説、学修時間確保につながる諸大学の特徴的事例の紹介、さらに、主体的学習を促す教学マネジメントのあり方などについて説明がありました。
話題提供にひきつづき、5つの大学・短期大学・機関からの参加者に、話題提供者の石坂氏、司会・進行担当 京都経済短期大学事務部長 下村泰彦氏を交えて、少人数のグループディスカッションを実施しました。所属大学における基礎学力養成にむけた取り組みや学生を留年・退学させないためのケア、学生間の学びあいの仕組みとその効果、「学修時間」の定義などについて、様々の事例報告と意見交換をおこないました。
ワークショップ参加者の所属機関は、短期大学・4年制大学の違いのみならず、中小規模大学と大規模大学、単科大学と総合大学などバラエティに富んでおり、自大学とは異なった環境にある他大学の事例を聞くことで、各校の特徴に応じた適切な学修支援やマネジメントのあり方を、改めて考え直すきっかけとなりました。
参加者からは、「小規模大学のため人的にも予算的にもできることに限界があると感じていたが、大規模大学の事例を聞く中で、小規模ならではのメリットも感じることができた。」「日頃、事務作業に追われているなか、あまり深く考える機会のなかった教学諸問題を検討することができて良かった」などの声が出されました。
学生支援~学生の多様なニーズを踏まえた学生支援のために~
最初に、参加者全員による自己紹介・アイスブレイクのあと、話題提供者 京都外国語大学 梅本 直氏より、近年、各大学で対応が求められている特別支援ニーズをもつ学生のサポートについて、歴史的経過や最近の支援の状況を踏まえ、京都外国語大学の実践事例を中心に報告がありました。
話題提供にひきつづき、2つのグループに分かれて、各自の所属大学における学生支援の事例や担当者としての問題意識等の共有を行いました。
「過剰な支援が、学生の成長を阻害していないか」「特別支援ニーズを持つ学生か否か判断できないケースにどう対処すべきか」「教職員、部局間の連携や情報共有をどの程度図るべきか」など、普段、学生支援の現場で課題として認識されている論点が多数出され、最後に各グループで出された意見を整理し、参加者の代表が発表しました。
学生支援のあり方には、1つの正解があるわけではありませんが、最終的に学生個々人が社会に巣立っていくことを念頭におき、「自律を後押しする支援をめざす」という点で、理解を深めることができました。
参加者からは、「他大学の実践事例等を聞き、学ぶ点が多かった」「今後、特別支援ニーズ学生のみならず、学習意欲の低い層や集団で問題行動を起こしがちな学生の対応など、様々な学生支援の事例について話す機会も設けてほしい」などの声がありました。
職場活性化~理念が共有され働き甲斐のある職場環境づくりにむけて~
冒頭、参加者全員による自己紹介・アイスブレイクのあと、関西生産性本部 経営革新部長 経営コンサルタントの安田弘氏より話題提供がありました。
安田氏は、職場の活性化に向けて、人材の集まりを「組織」として機能させるために、①制度、②対話・コミュニケーション、③ネットワーク作りの観点から解説され、併せて具体的な組織の取り組み事例を紹介していただきました。話題提供をうけ、参加者からは、「組織や上司が考慮すべき事項について多数紹介されたが、一方で、若手職員や現場スタッフは、職場活性化のためにどう貢献すればよいか」との質問があり、安田氏から「あきらめずに粘り強く職場活性化のための意見を発信し続けることが大切」とのコメントをいただきました。又、風通しのよい職場作りのため、オープンなオフィススペースを作り、職場や部課の垣根を低くすること等についても助言いただきました。
話題提供にひきつづき、3グループに分かれて、職場活性化にむけての各自の課題認識について発表し、具体的にどのような工夫が図れるのか検討しました。
参加者からは、「グループワークを通じて色々な意見を聞くことができて参考になった」「自分の考えを再確認でき新しい発見があった」などの肯定的な意見が多く寄せられました。また一方で、「前半の話題提供とグループワーク内容をもう少しリンクさせてほしい」「ファシリテーションの力量により議論の深まりに差が生じる点は改善の余地がある」など今後の運営に際して考慮すべき意見も出されました。事務局としては来年度の企画策定に向けて参考にしていきたいと考えています。
お問い合わせ先
公益財団法人 大学コンソーシアム京都 SD事業 担当
TEL 075-353-9163 FAX 075-353-9101
〒600-8216 京都市下京区西洞院通塩小路下るキャンパスプラザ京都内
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