事業概要
大学の研究者のクリエイティブでアカデミックな研究成果を京都市の政策や事業に生かすことで、大学研究の知を地域・社会へ還元することを目指しています。計画段階から研究者と京都市の担当部署が協力し合って研究を進めており、この研究成果を広く発信・共有するための成果報告会や、研究者と市民、市職員、学生などとの交流会も開催し、本事業の調査・研究を基盤としたネットワーク形成を目指しています。
研究成果報告
研究成果報告書
2012年度に採択された研究の成果報告です。(研究代表者の肩書は採択当時のもの)
指定課題:地蔵盆などの地域の伝統行事の現状と地域コミュニティ活性化への影響
研究テーマ | 四地域を通して考える地蔵盆 ~世代間の伝承と地域コミュニティの機能~ |
研究代表者 | 京都精華大学人文学部 教授 真下 美弥子 |
研究概要 | 地蔵盆は京の町々の地蔵を祭る民俗行事であり、住民自治と関わって伝承された生活文化であるが、近年は衰退している町が多くなっている。そこで、本研究では立地条件が異なる4つの町内の地蔵盆を現地調査するとともに、これまでの地蔵盆の歴史的変遷を通して、地蔵盆の現代的意義を明らかにした。また、京都市に対しては、地蔵盆の保存とその魅力発信が重要であることを提案した。 |
研究協力 | 京都市文化市民局地域自治推進室地域づくり推進担当 |
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指定課題:地蔵盆などの地域の伝統行事の現状と地域コミュニティ活性化への影響
研究テーマ | 地蔵盆の運営実態と地域のレジリエンス向上に果たす役割に関する研究 |
研究代表者 | 京都大学大学院工学研究科 研究員 前田 昌弘 |
研究概要 | 3つの元学区における地蔵盆をアンケート調査やインタビュー調査を実施・分析し、地蔵盆の役割や運営上の課題を明らかにした。その結果、地蔵盆は現在および将来の都市問題の解決に向けて有効な資源であり、京都市においては地蔵盆に対する応援や支援(場所の提供、広報の強化等)が必要であることを提案した。 |
研究協力 | 京都市文化市民局地域自治推進室地域づくり推進担当 |
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指定課題:京都地域の大学進学に修学旅行等が与える影響分析と学校行事を活用した魅力発信の方策
研究テーマ | 修学旅行の訪問先が大学進学に与える影響の分析と大学の魅力発信の方策 ~修学旅行生および大学在校生に対するアンケート分析等を事例として~ |
研究代表者 | 平安女学院大学国際観光学部 准教授 井上 学 |
研究概要 | 京都の大学に在籍する現役大学生・院生と、京都に実際に修学旅行に来た現役中高生へのアンケート調査を基に、京都への修学旅行が京都の大学進学に与える影響を定量的に分析した。その結果、修学旅行が京都への大学進学に大きな影響を与えているとともに大学の規模別(学生数)による特徴を明らかにした。京都市に対しては、京都の魅力を発信するためにデジタル情報に加え、アナログ情報の活用策を提案され、大学に対しては修学旅行生への夜間出前講義などを提言した。 |
研究協力 | 京都市総合企画局市民協働政策推進室大学政策担当 |
京都市産業観光局観光MICE推進室 | |
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自由課題
研究テーマ | 京野菜(地場農産物)でつながる洛中洛外ネットワーク ~地産地消の過去・現在・未来~ |
研究代表者 | 同志社大学経済学部 助教 三俣 延子 |
研究概要 | 地産地消の観点から、京都で古くから今なお受け継がれている「振り売り」と最近広がりを見せる地下鉄の「駅ナカの直売所」について、生産者と消費者へのアンケートやインタビューを通して、その現状を明らかにした。京都市に対しては、農業分野だけでなく幅広い分野の政策(福祉、観光、文化等)と絡めて、京野菜を維持・発展させることが、人にも環境にもやさしい京都を実現できる可能性があることを提案した。 |
研究協力 | 京都市産業観光局農林振興室農業振興整備課 |
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自由課題
研究テーマ | 二条駅周辺の再開発と〈まちづくり〉 |
研究代表者 | 立命館大学文学部 准教授 加藤 政洋 |
研究概要 | 二条駅周辺における再開発の一連の動向を、既存の立地不利を克服して好条件へと転換する「立地創造」の過程として捉えることで、まちづくりの新たな可能性を探求した。再開発が与えた影響だけでなく新たなまちづくりの手法を紹介し、今後の可能性や課題を詳細に提示した。 |
研究協力 | 京都市建設局都市整備部整備推進課 |
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継続課題(前年度からの継続)
研究テーマ | 家族介護者の仕事と介護が折り合う環境(ワーク・ケア・ライフ・バランス)の実現に向けた支援策の提供 |
研究代表者 | 立命館大学産業社会学部 准教授 斎藤 真緒 |
研究概要 | 前年度の研究においては、企業やそこで働く社員のアンケート調査や介護で退職を余儀なくされた方へのインタビューから、特に男性介護者に対するより一層の企業支援や地域の支援が必要だということがわかりました。そこで、本年度は企業への追加調査や現在広がりを見せつつある男性介護者の会を調査し、行政が企業に対してできる支援(啓発事業、助成金のあり方など)や地域に対してできる支援(男性介護者の会の情報収集・提供)を提案した。 |
研究協力 | 京都市文化市民局共同参画社会推進部男女共同参画推進課 |
京都市保健福祉局長寿社会部長寿福祉課 | |
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成果報告会・交流会
2012年度の調査・研究成果を発信し、広く共有するための成果報告会を開催するとともに、本事業における調査研究を基盤とした広範なネットワーク形成を図るため、若手研究者や市民、京都市職員等との交流を図る交流会を下記のとおり開催しました。
- 日 時
- 2013年3月19日(火)18:00~21:00
- 場 所
- キャンパスプラザ京都 2階ホール(成果報告会)、4階第4講義室(交流会)
- 内 容
- 「未来の京都創造研究事業」 成果報告会・交流会 チラシ 【詳細はこちらから】
研究だより
調査・研究の進捗状況等を紹介しています。
未来の京都創造研究事業 研究だより 第1号 【詳細はこちらから】
未来の京都創造研究事業 研究だより 第2号 【詳細はこちらから】
未来の京都創造研究事業 研究だより 第3号 【詳細はこちらから】
未来の京都創造研究事業 研究だより 第4号 【詳細はこちらから】
未来の京都創造研究事業 研究だより 第5号 【詳細はこちらから】
未来の京都創造研究事業 研究だより 第6号 【詳細はこちらから】