事業概要
大学コンソーシアム京都では、2001年に開講した「プラザカレッジ」において、京都学研究の研究成果を「京都学講座」として公開してきました。2009年度からは、京都市とともに運営する大学の知の資源を地域に開放する生涯学習事業「京(みやこ)カレッジ」における京都力養成コースの一講座として、京都に関する様々な事象の中から毎年テーマを設定し実施しています。
京都市協働事業
2023年度 京都学講座
- テーマ 『京都と“えんため”』
- 講座概要
- コロナ発生4年目を迎え、世界各地で戦乱の収まらない昨今、今年こそは平穏な日常に戻れると多くの人は願います。今年のテーマは先のみえない現在、閉塞感からの脱却をめざして、思い切って本講座でこれまでに取り上げられることの少なかった京都のエンターテイメントを主題としました。世界平和を祈りながら、笑って懐かしがって愉しんでいただければ幸いです。古典から現代までの芸能や音楽などの京都に因んだ方々を招き、「えんため」の切り口から京都の歴史と文化を読み解き学んでいきます。
- 日 程
- 2023年5月13日(土)~2023年12月16日(土) 各コースとも定員200名 ※出願多数の場合は抽選
【午前コース】 10:00~11:30 (受付開始 9:30)
【午後コース】 12:30~14:00 (受付開始 12:00)
※どちらも同じ講義内容です。 - 会 場
- キャンパスプラザ京都 4階 第2講義室
(京都市下京区西洞院通塩小路下る)
2023年5月27日(土)のみ 龍谷大学響都ホール校友会館 - 受 講 料
- 10,000円(基本講座10回)
※実地講座は別途参加費が必要です。参加をご希望の場合は、基本講座と同時にお申し込みください。 - 出願について
- 詳しくは「京カレッジページ」をご参照ください。
https://www.consortium.or.jp/project/sg/details - 内 容
- 大学コンソーシアム京都 京都力養成コース 京都学講座 リーフレット【PDF】
基本講座
5月13日(土) 「京の今日の狂言-歴史と特色、楽しみ方-」
- 講師:
- 森西 真弓 氏 (大阪樟蔭女子大学 名誉教授)
古典芸能の中でも650年以上の歴史がある狂言。京都では大蔵流狂言方の茂山千五郎家と茂山忠三郎家の二家が長年にわたってその技芸を伝承してきました。
講義では特に明治維新期の困難をどのように乗り越えて今日の繁栄を迎えたかを振り返り、具体的な演目を紹介して、その楽しみ方をご案内します。
5月27日(土) 「京都でフォークと出会った青春」 ※この回のみ会場が異なります。ご注意ください。
川島 智生 氏 (京都華頂大学 現代家政学研究所 教授)
半世紀前のわが国音楽界を疾走したフォークグループ、ジローズを覚えておられる人も多いのではないでしょうか。北山修さんが作詞し、杉田二郎さんが作曲した「戦争を知らない子供たち」は大ヒットし、この歌は戦後の日本社会のマイルストーンのひとつとなります。京都で生まれ育った杉田さんは青春時代に京都フォークに出会い、ジローズを結成し、シューベルツに加入し、歌い続けてきました。その歴史的な意義を京都の場所で当事者の杉田さんとともに検証します。
6月3日(土) 「日本アニメ史入門-日本アニメ人気の理由を歴史から探る-」
- 講師:
- 津堅 信之 氏 (アニメーション研究家 日本大学 藝術学部 講師)
日本を代表する大衆文化となったアニメ。その人気は国内にとどまらず海外でも幅広い人気を得ています。歴史的には、日本のアニメは戦前からディズニーを手本にしてきました。しかし1963年放送開始の『鉄腕アトム』以後、テレビアニメを中心にして膨大な作品が生み出され、海外とは異なるさまざまなジャンルや技法が発達してきました。その歴史的流れを振り返りながら、日本アニメの人気の理由を講じます。
6月17日(土) 「義満と世阿弥-日本独自の演劇「能」のルーツを探る-」
- 講師:
- 井沢 元彦 氏 (作家 歴史家)
川島 智生 氏 (京都華頂大学 現代家政学研究所 教授)
「能」が世阿弥によって始められたことは誰でも知っていますが、その最大のパトロンが室町3代将軍で金閣寺を建立した足利義満であることはあまり知られていません。また「能」という演劇自体がいかにユニークなものかも日本人はあまり気づいていません。このあたり日本の演劇史あるいは日本人固有の信仰も踏まえて立体的にお話ししたいと思います。
7月8日(土) 「落語に親しむ-落語の雑学あれこれ-」
- 講師:
- 桂 よね吉 氏 (落語家)
落語の発祥は約400年前の京都と言われています。そこから大阪、江戸へと広がっていきました。米朝一門の噺家・桂よね吉が、意外と知らない落語の歴史や、人間国宝・桂米朝宅での内弟子修行中のあれこれをお話しします。また上方落語の特徴のひとつである「鳴り物」が噺の中でどのように効果的に使われているのか、生の三味線・太鼓の実演を交えて解説。最後は、実際に高座を組んで、落語をお楽しみいただきます!
8月5日(土) 「京神輿学事始め-神輿は誰が、どのように舁くのか-」
- 講師:
- 中西 仁 氏 (立命館大学 産業社会学部 教授)
京都には神輿の出る祭礼がたくさんありますが、観光の対象ではないためかこれまであまり注目されてきませんでした。神輿渡御は祭礼の中心的行事であり、祭礼を理解するためには、神輿についての知識は欠かせないと思います。本講義では、神輿の出る祭礼を概観したうえで、神輿を舁く人々の集団の歴史、京都独特の神輿の舁き方について触れ、「京神輿学」への入門とさせて頂きたいと思います。
9月9日(土) 「京都における三味線音楽の楽しみ-三味線音楽の今と昔、その魅力-」
- 講師:
- 重森 三果 氏 (邦楽演奏家 新内節研進派家元 新内協会理事)
京都では様々な種類の伝統的な三味線音楽を今日でも聞くことができます。京都に伝わる三味線音楽の各種目の歴史や特色に関して、浄瑠璃とうたの別や、劇場や花街の座敷など異なる演奏の場にふれながら、三味線の構造や種目による音色の違いについても実演を交えながら解説します。また多年に渡り演奏や指導で参加してきた京都で制作されている映画やテレビ作品のなかの三味線音楽についてもエピソードとともに振り返ります。
10月7日(土) 「フォークルとパッチギの京都」
- 講師:
- 松山 猛 氏 (作詞家 ライター 編集者)
川島 智生 氏 (京都華頂大学 現代家政学研究所 教授)
1960年代京都ではフォークブームが生まれ、ザ・フォーク・クルセダーズが「帰って来たヨッパライ」をヒットさせました。加藤和彦さんと北山修さんを中心に結成されたフォークルには松山猛さんが作詞も含めて深く関わりました。加藤さんと親しかった松山さんはポエジーな詞を得意としましたが、一方で社会派でもあり、南北に切り裂かれた朝鮮半島の悲劇を歌った「イムジン河」を持ち込みました。その想いは映画「パッチギ」の誕生に繋がっていきます。当事者から半世紀前の歴史を学ぶこととします。
10月21日(土) 「都をどりの歴史と現在-都をどりの構成・作詞者として-」
- 講師:
- 植木 朝子 氏 (同志社大学 学長 同志社大学 文学部 教授)
都をどりは、明治5年に始まった祇園甲部の芸妓・舞妓たちによる春の踊りです。私は2014年から、その都をどりの構成・作詞を担当しています。本講座では、都をどりの歴史をたどった上で、現在、どのような過程を経て都をどりの舞台が作り上げられているのかをご紹介します。特に、構成上の決まり事や工夫、歌詞を書く際に心がけていることなど、作り手の視点からお話ししたいと思います。
12月16日(土) 「18世紀の京都画壇-若冲、蕪村、応挙、芦雪-」
- 講師:
- 岡田 秀之 氏 (福田美術館 学芸課長)
18世紀の京都では、伊藤若冲、与謝蕪村、円山応挙、長沢芦雪など現在でもよく知られた画家が活躍していました。彼らはお互いに切磋琢磨しながら、独自の画風を確立し、多くの優れた作品を残しました。本講座では上記の4人の画家に注目し、それぞれの絵の魅力を紹介します。
実地講座
京都学講座では、実際に現地で京都に触れる「実地講座」を取り入れています。
※実地講座は別途参加費が必要です。参加をご希望の場合は、基本講座と同時にお申し込みください。
実地講座1
7月 29 日(土)「大江能楽堂能楽体験鑑賞講座-明治の香り高き能楽堂で-」
時間:10:00-12:00 定員:100 名 参加費:2,000 円
場所:大江能楽堂(京都市中京区押小路通柳馬場東入橘町 646)
- 講師:
- 大江 美智子 氏 (七世 大江又三郎 夫人)
ディエゴ ペレッキア 氏 (京都産業大学 文化学部 准教授)
本講座は100年以上の歴史を持つ大江能楽堂で行います。室町時代に大成された「能」は今日まで途切れることなく伝わってきた舞台芸術です。古典文学を題材にした演目には神、武士、優雅な女性、鬼などが登場します。その物語は遠い過去の出来事でありながら、時空を超えた普遍的な意味を持ち、国内外に評価されています。本講座では解説と実演を通じて能の魅力を紹介します。
実地講座2
12 月 23 日(土)「花街のしきたりと空間-祇󠄀園甲部歌舞練場とお茶屋-」
時間:【午前コース】10:00-11:30 【午後コース】12:30-14:00
定員:各 50 名 参加費:3,000 円
場所:祇󠄀園甲部歌舞練場(京都市東山区祇󠄀園町南側 570-2)
- 講師:
- 杉浦 京子 氏 (学校法人八坂女紅場学園 理事長、祇園新地甲部組合 取締、京都花街組合連合会 会長)
川島 智生 氏 (神戸情報大学院大学 客員教授)
芸妓さんたちで賑わう花街は京文化の魅力のひとつであり、伝統的な町並みが残り、歴史が体感できる空間となる。五花街はいずれもがお茶屋・料理屋・置屋などの一群とその中心に歌舞練場が備わる構成をとる。今回は建物耐震工事が終わった祇󠄀園甲部歌舞練場で祇󠄀園甲部を代表する一力亭の女将・杉浦京子さんから花街のしきたりと実像を学びます。また建物見学を実施し、建築史の観点から川島智生が建物の意味を話します。
◆大学コンソーシアム京都加盟校の正規学生は基本講座の1回毎の受講が可能です
「加盟校正規学生」とは大学コンソーシアム京都加盟校の正規学生(ただし大学院・通信教育課程生等を除く)および放送大学京都学習センター全科履修生です。1回ごとの受講をする場合は、基本講座で希望する講座の日時に直接会場へお越しの上、受付で必ず学生証を提示してください。受講料は無料です。
2023年度 京都学講座 開講記念講座 応募は締め切りました
2023年度京カレッジ京都学講座のオープニング企画として開講記念講座を実施します。
- 2023年度 京都学講座 『京都と “えんため” 』 開講記念講座
- あの素晴らしいエンタメの時代 -1960 年代後半のめくるめく京都-
- 学問芸術と文化の都、京都には、王朝女流文学、鎌倉新仏教、ノーベル賞など人材輩出の輝かしい時代がありました。ザ・タイガース、ザ・フォーク・クルセダーズ、ジローズらを輩出した 1960 年代後半もその一つ。「めくるめく」熱狂の時代を、ザ・タイガースのリーダー、ピーこと瞳みのるさんと振り返ります。瞳さんは慶應義塾大学大学院博士課程から慶應義塾高校の教諭へと転身、長らく学究と教育に邁進した異色の存在でもあります。聞き手はかつて「塾高」で同僚だった京都産業大学 文化学部 小林 一彦 教授がつとめます。
- 講 師
- 瞳 みのる 氏 ((ザ・タイガース)音楽家・著作家)
- コーディネーター
- 小林 一彦 氏 (京都産業大学 文化学部 教授)
- 日 時
- 2023年3月4日(土)
13:30~15:00(受付開始13:00) - 会 場
- キャンパスプラザ京都 4階 第2講義室(京都市下京区西洞院通塩小路下る)
- 定 員
- 200 名(事前応募)※応募多数の場合は抽選
- 参加費
- 無料
- 応募方法
- 応募は締め切りました
→「迷惑メール」フォルダをご確認ください。そちらへ届いていても、ご応募は完了しています。
※「 @google.com 」のドメインからメール受信できるよう設定変更をお願いします。 2.入力したメールアドレスに誤りがある
→正しいメールアドレスをご確認の上、再度、応募フォームから応募してください。 ・故意に複数回ご応募された場合は、抽選対象外とさせていただきます。
- 応募締切
- WEB応募 :2023年2月20日(月)23:59
往復はがき:2023年2月20日(月)必着
▶締切りを過ぎてのご応募は無効となります。
▶応募の結果は2023年2月24日(金)にメール(WEB応募の方)
もしくは郵送(往復はがき応募の方)にて通知いたします。
※WEBでのご応募が難しい場合は、往復はがきに下図のとおり明記の上、ご応募ください。記載不備の場合や往復はがき以外での応募、また、1名1通でないものや料金不足の場合は受付できません。予めご了承ください。ご提供いただいた個人情報は京カレッジに関する諸連絡のみに使用するもので、その他の目的では使用いたしません。
オンデマンド講義 トライアル視聴
この度、大学コンソーシアム京都 京カレッジ「京都学講座」で実施した一部の講義をオンデマンドで視聴いただけることになりました。
[視聴可能な講座]
実施日:2023年10月21日(土)
テーマ:「都をどりの歴史と現在-都をどりの構成・作詞者として-」
講 師:植木 朝子 氏 (同志社大学 学長 同志社大学 文学部 教授)
<概要>
都をどりは、1872(明治5)年に始まった祇園甲部の芸妓・舞妓たちによる春の踊りです。私は2014年から、その都をどりの構成・作詞を担当しています。本講座では、都をどりの歴史をたどった上で、現在、どのような過程を経て都をどりの舞台が作り上げられているのかをご紹介します。特に、構成上の決まり事や工夫、歌詞を書く際に心がけていることなど、作り手の視点からお話ししたいと思います。
すでに受講された方には、復習でより学びを深めていただくために、そして今後受講を検討されている方、迷っていらっしゃる方には、講座の様子や雰囲気を少しでもお届けできれば幸いです。
この機会にぜひご覧ください。
※視聴を希望される方は、ページ下部の申込フォームよりお申込み願います。
【お申し込みの前に必ずご確認願います】
申込フォームへの登録が完了後、ご登録いただきましたメールアドレス宛に動画URLが掲載されたメールが自動的に送信されます。自動送信メールに掲載された内容に沿って視聴を進めていただきますようお願い申し上げます。
・申し込み後、メールが届いていない場合は、以下をご確認ください。
*「@consortium.or.jp」から届くメールが受信許可な設定になっているか
*迷惑フォルダ、スパムフォルダ、ゴミ箱などの別のフォルダに振り分けられていないか
届いていない場合は、ページ末尾のお問い合わせ先までご連絡願います。
[ご受講について] 動画共有サービス「YouTube」を使って、動画を視聴していただきます。
動画公開期間内であれば、ご自身の好きなタイミングで動画を視聴することが可能です。
YouTubeの動画を視聴した際にかかる通信費用は、受講者のご負担になります。
[受講にあたっての注意事項]
(1)本講座の撮影(スクリーンショット含む)・録音・録画及び資料の二次利用、詳細内容のSNSへの投稿は固くお断りいたします。講演内容の盗用が発覚次第、著作権・肖像権侵害として対処させていただきます。
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