事業概要
高等教育の発展に資するべく、各大学コンソーシアムの取り組みや研究成果等の情報交換を実施しています。
第13回全国大学コンソーシアム研究交流フォーラム 開催概要
- テーマ
- 大学連携によるグローバル人材育成
- 日 程
- 2016年9月10日(土) 13:00〜20:15(ポスターセッションは12:00〜15:15)
2016年9月11日(日) 9:30〜11:30 - 会 場
- フォーラム・ポスターセッション:エリザベト音楽大学(JR広島駅南口から徒歩約12分)
情報交換会・分科会:広島国際大学 広島キャンパス (JR広島駅南口から徒歩約10分、エリザベト音楽大学に隣接) - 共 催
- 全国大学コンソーシアム協議会
一般社団法人教育ネットワーク中国 - 内 容
- 第13回 全国大学コンソーシアム研究交流フォーラム リーフレット
(1日目)
基調講演: 13:20~14:20
テーマ | 「広島県における人材育成について〜ひろしま未来チャレンジビジョン〜」 | |
基調講演者 | 湯﨑 英彦 氏 | 広島県知事 |
シンポジウム: 15:15~17:30
テーマ | 「大学連携によるグローバル人材育成」 | |
シンポジスト | 長坂 康史 氏 | 一般社団法人教育ネットワーク中国 運営委員、広島工業大学情報学部 教授・情報学部長 |
須原 俊男 氏 | マツダ株式会社 人事室 グローバル人事グループ マネージャー | |
阿久根 昌夫 氏 | 一般社団法人大学コンソーシアムひょうご神戸 事務局長 | |
太田 克司 氏 | 広島県環境県民局 大学教育振興担当課長 | |
コーディネーター | 志々田 まなみ 氏 | 一般社団法人教育ネットワーク中国 運営委員、広島経済大学経済学部 教授 |
文教行政報告:17:30~18:00
テーマ | 「高等教育政策の動向について」 | |
報告者 | 角田 喜彦 氏 | 文部科学省高等教育局大学振興課長 |
情報交換会:18:45~20:15
(2日目)
分科会:9:30~11:30
第1分科会(担当:公益社団法人 学術・文化・産業ネットワーク多摩)
テーマ | 社会で真に通用する「グローバル人材」の育成法と課題 | ||
報告者 | 松橋 卓司 氏 | 株式会社メトロール 代表取締役社長 | 「ITによる国際化とグローバル人材の活用」 |
小川 正純 氏 | JICA専任参事、中央大学 国際センター・国際プログラムコーディネーター、中央大学大学院公共政策研究科 客員教授 | 「JICAから見た真のグローバル人材」 | |
コーディネーター | 細野 助博 氏 | 学術・文化・産業ネットワーク多摩 専務理事、中央大学 教授 |
第2分科会(担当:特定非営利活動法人 南大阪地域大学コンソーシアム)
テーマ | 大学を取り巻く環境の変化に対応する大学連携によるFD・SDのあり方を探る | ||
報告者 | 柳生 真一 氏 | 南大阪地域大学コンソーシアム FD・SD部会ミドルリーダー1期生、羽衣国際大学 | 「中長期計画に基づくFD・SDの事例発表」 |
生谷 謙次 氏 | 大学コンソーシアム京都学生交流事業部 次長 | 「障害のある学生支援の事例発表」 | |
山川 修 氏 | 福井県学習コミュニティ推進協議会(Fレックス)会長、福井県立大学学術教養センター 教授 | 「教員の認識を変えるためのFDの事例発表」 | |
コーディネーター | 長瀬 美子 氏 | 南大阪地域大学コンソーシアム FD・SD部会長、大阪大谷大学教育学部 教授 |
第3分科会(担当:公益社団法人 大学コンソーシアム石川)
テーマ | 地域連携事業の現状と今後のあり方 | ||
報告者 (兼パネラー) | 榎本 俊樹 氏 | 大学コンソーシアム石川 地域連携専門部会長、石川県立大学生物資源環境学部食品科学科 教授、石川県立大学産学官連携学術交流センター長 | 「石川県の地域連携事業概要について」 |
谷 明彦 氏 | 金沢工業大学環境・建築学部建築デザイン学科 教授 、金沢工業大学地域計画研究所 所長 | 「地域課題研究ゼミナールについて」 | |
武田 幸男 氏 | 大学コンソーシアム石川 運営委員会副委員長、北陸大学未来創造学部国際マネジメント学科 教授、北陸大学地域連携センター長 | 「地域貢献型学生プロジェクトについて」*学生からの報告も予定 | |
コーディネーター | 池田 幸應 氏 | 大学コンソーシアム石川 運営委員会委員、金沢星稜大学 学長補佐・人間科学部スポーツ学科 教授 |
第4分科会(担当:公益財団法人 大学コンソーシアム京都)
テーマ | 留学生に対する就職支援・キャリア支援 | ||
報告者 | 山﨑 智佳子 氏 | 大学コンソーシアムひょうご神戸 | 「ひょうご留学生インターンシップ」と「留学生就職支援」(元留学生からの報告を含む) |
聞 一帆 氏 | 株式会社ロック・フィールド 西日本販売本部(兵庫県立大学大学院会計研究科2016年3月卒) | ||
今本 壘依子 氏 | 大学コンソーシアム京都 | 「留学生就職支援・交流コミュニティの取組」 | |
中谷 真憲 氏 | グローカル人材開発センター専務理事、京都産業大学法学研究科 教授 | 「留学生の就職阻害要因調査について」 | |
コーディネーター | 中谷 真憲 氏 | グローカル人材開発センター専務理事、京都産業大学法学研究科 教授 |
- タイムスケジュールおよび会場について
<1日目> 2016年9月10日(土)
時間 | 内容 | 会場 |
11:30~13:00 | 受付 | エリザベト音楽大学 |
12:00~15:15 | ポスターセッション | |
13:00~13:20 | 奏楽・挨拶 | |
13:20~14:20 | 基調講演 | |
15:15~17:30 | シンポジウム | |
17:30~18:00 | 文教行政報告 | |
18:15~18:45 | 会場移動および情報交換会受付 | 広島国際大学 |
18:45~20:15 | 情報交換会 |
<2日目> 2016年9月11日(日)
時間 | 内容 | 会場 |
9:00~9:30 | 受付 | 広島国際大学 |
9:30~11:30 | 分科会(第1分科会~第4分科会) |
- 大会趣旨
- 地方都市と大都市圏との経済格差が拡大し、急速な少子高齢化と若者の地方からの流出により地域経済が縮小し、人口減少を加速させている状況があります。政府は「地方創生」の政策論議を活発に行い、文部科学省は地方大学の活性化を目指す諸政策を講じてきました。特に「COCプラス」では、「地域活性化政策を担う自治体、人材を受け入れる地域の企業や地域活性化を目的に活動するNPOや民間団体等と協働して、地方を担う人材育成に取り組む大学」を支援しています。そして新しい内閣では「一億総活躍」がキーワードとなり、文部科学省は「一億総活躍社会を担う『人づくり』、未来の可能性を拓く『知の形成』、それらを支える『社会システムの変革』」に取り組むとし(2015年11月)、高等教育機関の人材育成の役割はますます大きくなっています。
しかしながら地(知)の拠点であるはずの多くの地方大学は、様々な意味でゆとりがあるわけではなく、とりわけグローバル人材の育成については、中小規模の大学が単独で教育を行うことには限界があります。近年、高等学校までの初等中等教育機関における英語教育をはじめとするグローバル教育が盛んになり、大学に求められるグローバル人材育成は、ますます幅広く深化させた内容でなければならなくなりました。大学全体として教育の質や就職率等の向上を目指す取組を充実させ、地域社会の指導的な人材を育成したうえで、地域の状況に応じた諸外国(の人々)と積極的に関わることが可能な有用な人材、あるいは世界に羽ばたき飛び出す人材を養成するためには、大学間、企業、そして行政を含む地域社会との連携による教育活動が不可欠と考えられます。
2012(平成24)年度より広島県は、「県内大学が連携し、それぞれの特色や強みを活かし、社会が求めるグローバル人材等を育成するなど、充実した教育環境を構築するため、県内の複数大学が産業界等と連携して行う新たな教育プログラムの開発・実施を支援する」ことを目的として、大学生(高校生含む)および一般社会人を対象としたグローバル人材育成などの教育プログラムを作成する大学に対して補助金を出しています。そのプログラムは、教育ネットワーク中国の単位互換科目として提供され、複数大学の学生が受講可能です。さらに県内大学が共用で使用するサテライトキャンパスにおいて授業を行うことを原則としており、プログラムの審査にも教育ネットワーク中国が関わっています。
「地方創生」「一億総活躍」ともに、地域に根差す高度人材養成を大学がどのように行うかが問われています。大学コンソーシアムは、大学が連携・協力して、それぞれがもつ資源を相互に提供し合う形で大学を活性化させ、学生を育成し、地域社会に貢献する核とならねばなりません。今回の全国大学コンソーシアム研究交流フォーラムにおいては「グローバル人材育成」に焦点をあて、大学、また、企業との連携の取組を、大学コンソーシアムはどのように支援し、あるいは先導するかについて、皆さんと活発に議論を行い、大学コンソーシアムのさらなる発展につなげたいと願っています。
実施報告
去る9月10日(土)、11日(日)の2日間にわたり、エリザベト音楽大学・広島国際大学 広島キャンパス(ともに広島県広島市)において、「大学連携によるグローバル人材育成」をメインテーマとし、第13回全国大学コンソーシアム研究交流フォーラムを開催いたしました。
高等学校までの英語教育をはじめとするグローバル教育が盛んとなり、大学に求められるグローバル人材育成は幅広く進化させた内容が求められているなか、地域に根差す高度人材養成を大学や大学コンソーシアムがどのように支援するかを考察するべく、全国各地の高等教育機関・行政等から319名の方々にご参加いただきました。
1日目の基調講演では、湯﨑英彦氏(広島県知事)をお迎えし、広島県が進めている大学連携による新たな教育プログラムや大学の魅力発信強化事業について講演いただきました。
- ▽基調講演の様子
- ▽シンポジウムの様子
また、シンポジウムでは、行政、企業、大学のそれぞれの立場から、「大学連携による新たな教育プログラム「グローバル化時代のものづくり技術者像」の取組み」、「企業におけるグローバル人材育成の取組み」、「大学コンソーシアムひょうご神戸のグローバル人材育成事業」の3つの話題を提供いただき、その後のディスカッションにおいて人材育成の取り組みについて活発な議論が繰り広げられました。
続いて行われた、文教行政報告では、文部科学省高等教育局大学振興課長 角田喜彦氏より、高等教育政策の動向について報告いただきました。
また、シンポジウムと並行して行われたポスターセッションでは、各コンソーシアム組織と清水建設株式会社、日本システム技術株式会社、株式会社ムロオシステムズの3社からも出展いただき、それぞれの取り組みについて参加者から多くの質問や感想が出され、出展者と参加者とが積極的に交流する場面が見られました。
- ▽文教行政報告の様子
- ▽ポスターセッション(出展20団体)
2日目の分科会では、「社会で真に通用する「グローバル人材」の育成法と課題」や「大学を取り巻く環境の変化に対応する大学連携によるFD・SDのあり方を探る」「地域連携事業の現状と今後のあり方」「留学生に対する就職支援・キャリア支援」など、大学や大学間連携をめぐる様々なテーマを扱った4分科会を実施し、実践事例報告や参加者との意見交換等を展開しました。
- ▽分科会(全4分科会)の様子
なお、次回第14回のフォーラムは2017年10月に沖縄にて開催予定です。詳細は決定次第、大学コンソーシアム京都のホームページにてご案内する予定です。
ぜひご参加いただきますよう、ご検討ください。